真新しい手記・28

真新しい手記・28


新作だー!\太陽万歳!/

執筆お疲れ様です…!


『時計塔にて』


前回はチョッパー達の元にルフィが早々に合流。

グラディウスやデリンジャー達ヤーナム海兵組とのアレコレの後、一味は一路ヤーナムの『旧市街』へ向かう事に。

ナミ達、そしてスモーカー達・サボ達もまたそれぞれ事情を抱えながら『旧市街』へ向かうために足を進める。


物語の語り部はナミ。

参りましょう。



【遭遇!CP9と…】

・物語は冒頭から緊迫したシーンから始まる。

ゾロの掛け声と共に目の前に現れたのはCP9…アワアワの実の能力者。

…カリファ、聖堂街からこちら(旧市街側)に来ていたのか。


・出会った以上は戦闘は避けられない。

モネの指示に従い動けば遥か上空からガトリングの掃射が。それに併せるようにモネが能力を展開し雪の壁とガトリングによりCP9を追いつめる。


・しかしCP9も黙ってやられる道理はない。六式を展開し雪の壁を『嵐脚』で斬り開き『剃』でガトリングの雨を躱す。

雪の壁を突破したCP9を捕らえるべくロビンが能力を発動するが、ロビンの華咲く手がCP9を捉えるより早く、視界が閃光に包まれてしまう。


・夜闇に慣れた目に一瞬の強烈な光を浴びては目も開けられぬ。

閃光が消え、再び目が夜闇に慣れた頃にはCP9の姿はどこにもなく。残念ながら逃がしてしまった…


・その後の描写からナミ達と錦えもん達は無事に合流出来ていた様子。

どうやら前回合流場所に指定した診療所にて匿ってもらっていたらしい。

診療所の人々はいかにも訳アリそうな異邦の親子を匿っていたのか…まぁ医療大国と化したヤーナムでは異邦の人々らが日夜駆け込んでくるのだろうから、診療所の人々からしてみたら「いつものように」しただけなのかも知れない。


・モネが空を仰ぎ、ガトリングの雨を降らせた主へと声を掛ける。


「デュラ、お客さんよ」


旧市街の時計塔の上、人影が応える。


「モネか。…今宵は随分と客人が多い」


灰の装束の男。古狩人と呼ばれる『デュラ』が、ナミ達を見下ろしていた。



【時計塔だョ!全員集合!】

・デュラさんに迎えられたナミ達。

案内された時計塔の一室にいたのは、デュラだけではなかった。


・ミョスガルド聖に海軍将校達、おまけに革命軍まで揃ってる。

これで驚くなという方が難しいだろう。


ゾロ

「どういう状況だ?」


スモーカー

「見ての通り、一時休戦だ」


ゾロの問いに渋々といった調子で答えるスモーカー。

…はて、何故本来天竜人であるミョスガルドを守らなければならない政府の役人ことスパンダムやCP9達はいないのだろうか?

ナミの内心の疑問に答えるように、ミョスガルドが口を開く。


「今すぐ君達の冤罪を晴らす事が出来れば良かったのだが…」

「私は知るべきではない事を、天竜人の秘密を知ってしまった」

「最早政府にとっては邪魔者でしかない」


ミョスガルドの言葉に愕然とし言葉を叫ぶナミ。

…隣でロビンが冷静に、何故ミョスガルドの側にCP達がいないのかを納得しているのが印象的。


・ミョスガルドの話に声をあげた麦わらの一味の女性陣達に、ミョスガルドの知ってしまった話は「それだけの秘密って話さ」と付け加えるサボ。

サボはナミ達の前に進み出て、流れるようにシルクハットを外すと深く頭を下げた。


サボ

「すまない。おれ達の浅慮のために、皆を巻き込んだ」


コアラ

「本当にごめんなさい!ロビンさんにも、こんな形で迷惑をかけてしまって…」


サンジ

「そうじゃないだろう、レディ?あんたも、頭を上げてくれ」


頭を下げ続ける革命軍の二人にサンジが声を掛ける。

ライターの小気味の良い音の後に、薄く紫煙が部屋に広がる。


サンジ

「あの人数…連中は最初から、この街で事を起こすつもりだったんじゃねえのか」

「ルフィの言葉で多少内容は変わったのかもしれねえが、そりゃウチの船長の問題だ」


ロビン

「そうね。そもそもミョスガルドさんが狩長さんに話を持ち掛けること自体、政府は良く思ってなかったはず」


サンジ

「そこにエニエス・ロビーで煮え湯を飲ませたおれ達ときてる。何をやらかしても不思議じゃねえだろう」


モネ

「私も同感」


サンジ達の推察に、モネも同意の声を上げる。


モネ

「革命軍がこの街に来ていることは、教会の上層部は認知していたわ」

「そこに今日、たまたま喋る獣が現れて」

「たまたま(旧教会の)聖女様が会食へ行くサンジさんに血の酒をプレゼントして」

「たまたま可哀想な狩人が事を起こす…」

「…出来過ぎよ」


錦えもん

「全て政府の差し金か!なんたる卑劣!」


デュラ

「それだけならば良いのだが」


ナミ

「どういうこと?」


ヴェルゴ

「教会の内部事情に通じるものでなければ、ここまでの根回しは難しいということだ」

「喋る獣の出処も気になる」


モネの推察に憤慨する錦えもん。

そしてその先の推察と予想を告げるデュラとヴェルゴ。

その様子に、ナミも内心で「そういえば今回CP9達はスパンダムにくっついてこの街までやって来たみたいだった。なら私達も知らない誰かが、こっそり教会を裏切ってるのかも知れない」と推察する。


「…情報を伝える相手は絞るべきかも知れんな。特に…」

そう呟いたヴェルゴの声に被さるように廊下から声が響いてきた。


「デュラってやついんの、ここか!」

「静かにしろよルフィ!他の誰かに見つかったらどうすんだ…!」



【真打ち登場!集結・麦わらの一味!】

・廊下から響いてきた声はルフィとウソップのもの。どうやら彼らも無事にここまで辿り着けたようです。


・サボとの再会に喜ぶルフィ。

皆も無事で何よりですね!ここまでの道のりはチョッパーが匂いを辿ってきたりしてくれたのでしょうか?

いつもの調子のルフィ達に、ナミも思わず「全くこいつらは」なんて思いつつも「どんな時でもなんとかなるなんて思わせてくれちゃうんだから」と満更でもない様です。



【風雲急を告げる】

・麦わらの一味が全員集合した所で、デュラの元に一本の電伝虫の連絡のコールが鳴る。

受話器を持つデュラ、電伝虫の顔がなんだか見たことある顔に変わる。

嫌な予感。


「こちらスパンダム」

「デュラ、それにお集まりの連中にはひとつ…話がある」


電話の相手はスパンダム。

水を打った様に静かな部屋に、緊張が走る。


「てめェらに二択やる」

「"麦わらのルフィ"を差し出すか、」

「全員消える選べ」



…突如突き付けられた選択。

スパンダムからの通告に、時計塔のルフィ達はどう答えるのか…?



素敵な物語をありがとうございます…!


今回は旧市街にて全員集合回!

そして冒頭のデュラさん登場!

旧市街といえばこの方ですよね…!

旧市街へヤーナムからの数少ない生き残りにして狩人の生存者。

まさにヤーナムの生き字引的存在となっている今作のデュラさん。

冒頭の時計塔頂上部からのガトリング掃射に「カッコいい!」と歓声をあげたと同時に記憶の中に眠っていたガトリングへの恐怖が甦りましたね…ユルサンカラナ…ハチノスニシオッテカラニ……


…と、まぁ一般狩人の恨みつらみは脇に投げまして。

今回は登場人物達大集合であると同時に推理回でもありましたね。

サンジ君達が推察してますが、まさかスパンダム及びCP9達は元々ミョスガルド聖とドフラミンゴの対談の際に何か事を起こす予定だったのか…?

だとすればやはり…スパンダム達に政府中枢さミョスガルド聖を最初からヤーナムで排除するつもりでいたのかも知れませんね…


恐らくミョスガルド聖はドレスローザの地下遺跡の件を受けて、また同じく「ドンキホーテ性」を持つドフラミンゴを天上に居た時から調べていたみたいですし。

ミョスガルド聖は「成果は得られなかった」と嘆いていましたが、その調べる行為自体、或いは今回のヤーナム訪問、もっと言うなら原作における『魚人島でのあれそれ』も加味されて、政府中枢にとって『邪魔者』認定されてしまったとか。

過去にスレシリーズ内の考察にて「五老星達は敢えて『愚かで無知』な天竜人を選別してる」みたいな考察もありましたし、蒙を啓き真実に近付こうとする天竜人は邪魔者なのかも…?と思ったり。


もしかしたらスパンダム達はミョスガルド聖とドフラミンゴの対談時等に血の酒を用いてドフラミンゴの獣性を引き摺り出して『ドフラミンゴが天竜人を襲った・殺した』って既成事実をでっち上げようとした…なんて恐ろしい想像がよぎってしまったり。

そうすれば邪魔者のミョスガルド聖は死に、ミョスガルドに手を出したドフラミンゴはヤーナムのトップから追われる事となり、加盟国の盟主がいなくなるのは加盟国としては困るから、政府側に都合の良い新しいトップを据える…なんて事も考えられてたり…流石にしないか。


しかしそうなると政府中枢はミョスガルド聖を排除したいって線は十分に有り得そうだと感じた今回の事件。

問題はそれが事実であった場合、政府中枢はドフラミンゴを排除してヤーナムを手中に収めたいのか、はたまたヤーナムごと秘匿を永遠に消し去りたいのかがちょっとまだ判断に困る所。

どっちなんだろうねぇ…


またスパンダム達政府中枢が"麦わらのルフィ"の身柄を、生きたまま欲しがってるのも謎の一つ。

生きたまま欲しがってる理由がニカ関係なのか、或いはロシナンテの名前と能力を口にしたルフィをロシナンテの身柄…凪の上位者に繋がる手掛かりとして欲しているのか。


さて今回の皆の推理フェーズにて「新医療教会に政府中枢と内通している裏切り者がいるかも知れない説」がにわかに浮上しましたが…

仮に裏切り者がいたとして、それはまだ物語に現れていない新しい登場人物なのか?

…或いは既に登場している人物の中に裏切り者がいるのか。気になる所ですね…


…個人的な、ごく個人的な予想ですと…もし既に登場している人物の中に裏切り者がいるとしたら、それは実はトゥールさんなんじゃないかと思っていたり。

…実はトゥールさんの事は【疑念】【盲目】辺りから『…もしや』とちょっと疑ってまして……

この予想は当たって欲しくないなー!って思ってます。はい。


物語の最後にスパンダムから突き付けられた二択。

まぁ答えは一択しかないでしょうね。

スパンダムも懲りないな…このメンツが揃って「引き渡す」なんて選択肢が出てくるわけないじゃないですかヤダー!

エニエス・ロビーの再来が来るかも知れない…いやぁ楽しみだ。


…所で時計塔の一室の人口密度が凄い事になってる気がしますが大丈夫ですかね…?数え間違えがなければ一つの空間に20人居ますよね…?

モネさん溶けてないかしら…?





※以下なんでトゥールさんを疑ってるのかの言い訳フェーズ


…トゥールさんってさ、元はヤーナムの生まれだけど外海に出て、コラさんの獣狩りの夜が明けた後にヤーナムに戻って狩人になったってプロフィールがさぁ…なんかね、引っ掛かっててね…

まぁ一番は「現状トゥールさんが裏切り者なら一番動きやすそうだから」って理由なんですが。

旧ヤーナムの生まれなら旧教会の聖女様の存在も知ってるだろうし。

獣になった狩人君が持ってた「青い秘薬」は元々トゥールさんから譲り受けたらしいですし。

ドレスローザで赤目の獣達の対処をしてたのはトゥールさんだし。

会食会場に狩人として出席してる、ドレスローザへの調査を任されてるぐらい狩人組織の中では信頼されてたみたいですし、旧ヤーナムを知る知識人であり今日まで弔いの狩人を長く勤め上げてる実績もある。新医療教会の上層部の内の一人といっても過言じゃないんじゃないだろうか。

後、ドフラミンゴを追いかけたわりには現在まで音沙汰なし。

獣と化した狩人を放っといてまで追いかけた(或いは獣と化した狩人を狩るのは狩人狩りの役目だと思って手を出さなかった)のに、肝心のドフラミンゴはルフィと邂逅してるし…本来ならドフラミンゴを追いかけてたならルフィとカリファにエンカウントした時点で追いついてるべきでは…?

これに関してはドフラミンゴがルフィ達とエンカウントする前に追跡を振り切った可能性もありますがね…


…でも。

暴徒と化した狩人の銃撃からミョスガルド聖を庇い、革命軍に対して「この街の安寧を侵すのならば相応の覚悟をしておきたまえ」と言っていたトゥールさんを、ドレスローザ編から一貫して味方の描写があるトゥールさんを疑うのは…とても心苦しいので……

後、旧教会の聖女様の事を知っていたとしてもトゥールさん自身は凪の血を拝領した狩人である事は変わらないから聖女様の協力を仰げるのかというと疑問が残りますし…


私のこの予想が盛大に外れますように…

「トゥールさんが裏切るなんてあるわけないじゃないですかハッハッハ!」って早く言えますように…!

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