"ほれた
なんか 変
彼女は与えられた部屋で一人そう呟く
最近の自分は何だか変なのだ
彼女の盾となっていた百獣海賊団壊滅後最悪の世代の一人 ユースタス・キャプテン・キッドの船に乗って幾日が過ぎたのはいいが 最近の自分はどうもおかしい
物資の補給に向かった島で油断して暴漢に襲われかけ政府に売り飛ばされかけてた所をキッドに助けて貰って以降
彼を見ていると 彼の声を聞くと
顔が熱い 自分でも赤いという事が自覚できるくらいには
それだけじゃない 胸の音も早くてうるさくなるし ふわふわした感覚になる
この感覚は熱に冒された時によく似ている
だけど 不思議と悪くない それどころか何故か心地良さすら感じる
でも肝心の彼と話す時はほんのり胸が苦しい気がする これは困った
そう思いキッドの相棒 キラーに相談しに行く
すると彼はファッファッと笑って
それは「キッドに"ほれた"」のだと指摘してくる
「ほれた」と何度も口に出す 私が彼に惚れた…?
「私がお頭に惚れた…?」と口に出したその時 盛大にコケる音と鉄が崩れる音がした
何故かお頭は顔を真っ赤にして キラーさんはそれを見て一層笑っていた