ほほのぼのバカップルウタ ポッキー編
ウタ「ルフィ!ポッキーゲームしよ!」
ルフィ「ポッキーゲーム?なんだそれ」
エレジア大学の昼下がり、ルフィとウタは広場のピクニックテーブル(テーブルと椅子が一体化してるあれ)でご飯を食べていた。
ルフィ「ポッキーをいっぱい食べた方が勝ちか?」
ウタ「言うとおもった…。いいルフィ、ポッキーゲームっていうのはね…一本のポッキーを両側から食べて、先に口を離したり、途中で折ったほうが負けっていうゲームなの」
ルフィ「なんだそれ、面白れぇのか?」
ウタ「やってみれば分かるって!ほら、早速やってみよ?」
ルフィがよくわからないという顔をするのをよそに、ウタがポッキーを一本口に咥える。
ウタ「…………」
ほら早く、と言うかのようにルフィに近づくウタ。それに応えるようにルフィがポッキーを咥え――
ウタ「…え?」
ウタの口からポッキーが消えた。否、ルフィの口の中にポッキーが吸い込まれた。
ルフィ「ふぉれうへぇな」
ウタ「ちょっとルフィ!?私全然食べてないんだけど!?」
ルフィ「あ、ごめんごめん。…ふぉら、やるぞ」
見様見真似でポッキーを咥えるルフィ。そこにウタが反対側を咥え、ようやく一回戦が始まった。
ゆっくりと食べ進める二人。ギアを使っている訳でもないのに。見慣れた顔が至近距離にあるだけなのに。二人の鼓動は大きくなっていく。
コッ…。不意にポッキーが折れる音がした。ルフィが顔をそらしたのだ。
ウタ「……ッ…ハハハ!ルフィの負け〜!」
ルフィ「……なんか……恥ずかしいぞ……」
ウタ「そういうゲームだから!ほら次いくよ!」
周りに人がいるのも気にせずポッキーゲームを続ける二人。もう一度言うが、二人がいるのはエレジア大学である。
ウタ「これで最後の一本だね…」
ルフィ「なんとか引き分けに持ち込んでやる!」
引き分けになると何が起こるのか分かっていなさそうなルフィに、思わず笑うウタ。
ウタ「…ふふっ、最後は引き分けで終わろっか」
そして始まった最終戦。いつもより大きい鼓動を聞きながら、ポッキーを食べ進めていく二人。そして、ついにその時が来た…
「……あむ、ん、チュパ…」
二人を繋いでいたポッキーがなくなり、キスする形になる。が、何故かそこで止まらず、お互いを貪り合う。人目も憚らず、息が切れるまでキスし続けるルフィとウタなのであった…。
その様子をいつからか見ていたナミはこぼす。
「どんなお菓子よりあの二人の方が甘いんじゃないかしら…」