ぷるぷるVS稲生
稲生・紅衣・メメ・虎屋のスレ主─特設会場─
「石田ぷるぷるか...まあ確かにぷるぷるしておるが?」
「その物言いは敵を作りますわよ」
本名を名乗りたくないが故の偽名だが知らん人から見たら謎な名ではある
解説席では桜花さんが「ぷるぷるはんの回復能力も厄介やけど稲生はんお得意の縛道への対策は甘そうやからなあ、縛り上げて行動不能ってのもあり得ると思いますわあ」
と戦いの直後であったが解説をしていた
開始の合図が鳴る 今回は両者共に開始と同時に動き出す
稲生は全力で斬魄刀をぷるぷるの居ない方に投げ魂を刈り取るもの(ゼーレシュナイダー)を二本 懐から取り出し構える
ぷるぷるは事前に準備していた銀筒を矢に仕込み弓を構えた
「二刀流...いえ卍解している物を含めれば三刀流といった所ですか」
「素面で使えるような出来ではないんじゃがな」
卍解によって白い鴉となった堅獄鴉に稲生から発生した鴉が少しずつ蓄積し大きな黒い鴉と変わっていく あまり放置すべきものではないのは確実だ
稲生が更に懐に手を突っ込み取り出したのは一つのビン
「"超人薬"というものだヨ えーとなんか感覚を研ぎ澄まして...なんかアレするヤツじゃ...ヨ!」
涅マユリの真似をしつつ取り出したが途中で投げた 無論ぷるぷるはそれを律儀に待つ必要もない
最大火力ではないが普段使いの銀筒を用いてそれを矢に乗せ放つ とっておきはまだ使うべきは無いはずだ
「縛道の八十一 『断空』」
稲生も臆面もなく縛道を使い爆発と爆風から身を護る いくら超回復出来るからと言って受けて良いものと悪いものがある
「ううーん...二十五万倍に希釈したが...これは 聴覚も視覚も妙な感じで慣れんのう」
「一手では流石に通りませんね 決定打にするには数手は撃つ必要がありそうです」
稲生はゼーレシュナイダーを起動せぬままに吶喊を試みる
ぷるぷるも流石の弓術で応対するが超人薬による効果で最小限の動きで躱し刀の間合いへと連れ込まれる
この距離まで近づくと銀筒による爆撃は自身すら傷を付けかねない 多量の矢を至近で放ち迎撃を行う
対して稲生はゼーレシュナイダー二本を必要な時のみ起動し回避する道を斬り開くことにのみ使い距離を離させない
「それでは刀というより盾の運用ですわね」
「吾もそう思うし良く言われるのう ソレ」
開始の合図から既に数分経ち互いに傷付くことなく進む試合展開
そして二人の居る場に影が落ちる 空に巨大な鴉が陣取ったからだ
「さて...ここからは互いに我慢比べといこうか "しゅーてんぐげーむ"って奴かものう」
空に陣取った鴉が一鳴きすれば眩い光がこちらに向かい始めた
「一発一発はそうでもないが二千発の虚閃の同時発射じゃ...正直 吾は素面で避けられる自信は無いのう」
「ですがこれだけ的が大きいのなら!」
とっておきの銀筒を矢に仕込み鴉へ向かって弓を構えようとする 二千発あっても足の踏み場くらいはあるものだ
「縛道の四 『這縄』...それ誘爆したら吾の方まで被害被らんじゃろうな...?」
無論それはもう一人の敵に背を向けるも同然 安全地帯から引きはがされ弾幕の濃い部分に引き込まれる
起きる誘爆 抉れる大地...それを至近で受け満身創痍のぷるぷる 地味に吹っ飛ばされた稲生
縛道の六十一 『六杖光牢』を使い稲生はぷるぷるを拘束した ぷるぷるは多少ゆっくりではあるが既に傷は塞がり始めている
「吾としてはこのまま虚閃で自身からの降参不可能にするまで焼くのは気が引けるがどうするのじゃ?」
「...降参させてもらいましょう 貴方の出方を見る事に専念し過ぎて後手に回ったのがまずかったですね」
手が爆弾だったりロボになった女がドーピング一つというのは考えられない...そう考えてしまったのが一因だとぷるぷるは判断した