ひとりだと足りなくて
黒庭勇者さんそれはちょっとした気まぐれだった。みんなでいつもやっていることは、ひとりでもできるんじゃないか、という発想でシてみたくなってしまった。
「ん、んぅ…」
布団にくるまりながら、声を抑えて、秘処に触れる。私の手が快楽を与えようと動いていく。
「ふぁ…」
確かに気持ちよくはある。だけれども、物足りない。切なくて、もどかしい気持ちになる。私よりもちょっと大人っぽい手の感覚、ちょっと刺激的に責めてくれる時の気持ちよさ、耳を擽るあの声が足りない。
香りも、足りてない。みんなの甘い香りがないと、気持ちよく高まることができない。物足りないという感覚だけが積み重なっていく。
「ほしい、ほしいのに、イけないよぉ……っ」
必死になって指を滑らす。だけれども、気持ちよくなれない。どんどんもどかしさと、孤独感に苛まれていく。涙も出てきそうだ。
もどかしい。みんなともっとシたい。なのに、いまはひとりぼっち。ひとりですることがこんなに寂しいことだなんて想像してなかった。
みんなのえっちな姿を思い浮かべる。でも、声が鮮明に届かない。
抱きつかれて、やられている姿も想像する。だけれども、甘い香りがしてこない。寂しくて、つらくて、高まりたい気持ちだけが募っていく。
「みんな……シたいよぉ……」
そんなことを考えていたら、気がついた頃に意識を手放してしまっていた。
次の日。私の意識は曖昧なままだった。
「おはよっ、元気にしてたかっ」
「ひゃんっ」
肩を叩かれてびくっとする。甘い香りが漂ってくる。友達の、素敵な香り。
(あまい、かおり…)
「ぎゅーってするねっ」
正面から抱きついてきて、甘えてくる友達。やわらかい、おっぱいの感覚が伝わってくる。
(ほしい、もっとほしい…♥️)
「ほら、困ってるじゃない。離れるの」
「えー、そんなぁ」
仲良くじゃれるみんなの姿を見て、どんどん高まっていく。昨日の夜から、ずっと気持ちよくなることを考えてたからか、欲求が収まらない。
「どうしたんだ? 顔赤いけど」
「その、えっと……シたいなって……」
「夜?」
「……うん」
「最近してなかったからね、いいと思うわ」
「やったっ」
みんなが一致団結して、そう言葉にする。それを聞いて、安心する。あぁ、友達でよかったなと。そうして、あっという間に私達は夜を迎えることになった。
「みんなでいっぱいとろけさせちゃおう大作戦っ」
「いい加減な名前」
「でも、一番してほしい人は興奮してるみたいだけど?」
その言葉と一緒にみんなの目が私に向く。そう、今日は誘った私が最初に受けの立場になる。その事実に、興奮してしまう。なすすべもなく、やられちゃうんだ。
「よ、よろしく、おねがいしますっ」
「敬語にならなくていいの、友達でしょ?」
「その、こうふんしちゃって…♥️」
される前からもうとことろだ。昨日の比ではない。すごく、楽しみで、期待感で身体が反応している。
「そっか、なら、いっぱい蕩けさせちゃおうね」
「じゃあ、あたしは耳から」
優しく、甘い吐息が耳にかかる。
「我慢、しないで…」
「ひぁ……♥️」
優しく、かっこいいその声に、きゅんとして、反応してしまう。
「はむ…」
「~~っ♥️♥️♥️♥️」
耳を甘く噛まれて、全身がびくっと反応する。きもちいい、友達の吐息と唇の感触が素敵で、とろけてしまう。
「まだまだ、これからだよ。私はおっぱいを…っ」
繊細に、それでいて大胆にむにゅむにゅと、私のおっぱいを触っていく。幸せそうに触れている姿を見て、私もときめいてしまう。
「ふふっ、先端立ってるね…♥️」
「ひ、ぁぁ…♥️」
くり、くりと敏感なところを触られて、声が漏れる。全身が幸せ。甘くて、みんなのことしか考えられない……
「仕上げ、してあげるね」
最後にそっと私の秘処に手が伸びる。これで、友達みんなが私の身体を触ることになった。
「だっ、だめっ、これいじょうしたら、らめっ……♥️」
意識が飛んじゃうのではないかと、不安になり、少しだけ抵抗の声が出てしまった。けれども、そんな心配もしっかり受け止めてくれた。
「大丈夫だよ。しばらく、うっとりしてても悪いなんてことはないから」
「そうそう、友達だからっ」
「気持ちよく、イってね」
その言葉から、秘処を触る速度が上がる。達する為の刺激を、与えようとしてくれている。もう、我慢できない。ううん、する必要、ない。
「ひ、ひぁ、あっ、も、もう、いく、いく、いっ、イくぅぅぅうぅう♥️♥️♥️♥️」
みんなに見守られながら、いっぱいとろける。全身から力が抜ける、なにも考えられなくなる。
「し、しあわ、せ……♥️」
「きもち、よかった?」
「うん…♥️」
うっとりとした脱力感のまま、みんなに甘える。みんなの身体が暖かくて幸せだ。ひとりでするよりも、みんなでいっぱいいちゃいちゃした方がいい。うっとりとした気持ちのなか、そんなことを考えていた……