🎁はマスター

🎁はマスター

抱いてイスカリ

クリスマス 大 遅 刻!

※ふたりの夢主をまとめて愛でるイスカリくんがいます、ご注意ください。

※※イスカリ×夢主♂/♀(双子ということにしてください)

※生贄とかの話が出ます。R18行為の直接描写はないです。でも直前と匂わせまでは書いてます。

※汎人類史は憎いけどマスターのことはちゃんと認めてる絆Lvが高いイスカリくん(復讐者)が汎人類史にジェラって暴走しかける描写があります。キャラ崩壊や復讐者クラスに関する解釈違いはお許しください。

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「メリークリスマス、イスカリ!」

2人分の声に呼びとめられてイスカリが振り向くと、そこにはサンタクロースモチーフのコスチュームを着たマスター達がいた。

「…なんだ、その姿は」

別に嫌だった訳ではない、むしろ似合っている。だが、似合っているからこそ、何だかそれを認めるのが癪に障るというか。アステカ以外の地の神々や信仰に奪われた感があるというか…。

「ほら、クリスマスだしね」

「確かそんな祭事があったな。…その服はよく似合っている」

イスカリは格好こそ褒めてくれたが、クリスマス自体はそこまで面白くなさそうだ。そこでふたりのマスターは顔を見合わせる。そして頷き合うと、

「クリスマスプレゼントは、僕(私)だよ!」

「……は…?」

今、手に何も持っていなくてよかったとイスカリは思った。生贄の心臓か武器でも持っていたら、もれなく握り潰して使い物にならなくしてしまっていただろう。

(…プレゼントは、マスター自身?つまり、生贄…!馬鹿な、マスターの生まれた現代日本ではそういう習慣はないのではなかったか?まさか汎人類史の頭のおかしい-いや、浮かれた季節行事はこんないたいけなマスターすらも自ら生贄に差し出させてしまう何かがあるというのか…?僕ですら、神官でもあるマスターに生贄の何たるかをまだ教えてもいないのに…!くっ、これだから汎人類史は悍ましい…!)

暫くフリーズして色々考え込むイスカリだったが、心配そうに覗き込んでくるマスター2人に現実に引き戻される。こんなことでいちいち固まっていては他のサーヴァントにマスターを取られるばかりか、敵に寝首を掻かれるだろう、もっとしっかりしなくては-と全然違う方向に反省しながら。

「イスカリ…?」「もしかしてダメだった…?」と、交互に心配そうな顔をするマスターに、イスカリは慌てて否定する。

「ち、違う!ただ…オマエたちが自ら僕にその身を捧げようという、その覚悟はありがたく受け取りたい……が、汎人類史の、どの神が-あるいはどこの余所者が、その “プレゼントは自分たち” などという言葉を、『私』の神官(トラマカスキ)に教えた…?」

その瞬間、イスカリの魂に嫉妬心の混じる憎しみが生まれ、内なる復讐の火が霊基を灼く。アヴェンジャーとして霊基に刻まれたその怒りは、容易に捨てられるものではない。 “今度こそ奪われたくない” という感情がねじ曲がって暴走しそうになってしまう。

「ま、まってイスカリ!ほら、映画とかさ、ラブストーリーでよくある台詞を真似しただけだよ!」

「そうだよ、こういうイベントで“プレゼントは私♡”ってやるの、お約束みたいなところあるし!」

慌てて説明しながら宥める2人に、イスカリも落ち着いた。

「ッ……そうか。ならいい。勘違いして悪かった」

イスカリはバツが悪そうに俯く。そんなイスカリに、2人のマスターは両側から抱きつく。

「いいよ、だってやきもち妬いてくれたんでしょ?」

「うれしいよ、イスカリ…」

自ら身を差し出そう(※イスカリ目線)というのに、こんなにも懸命で、そして愛らしいマスター達の様子にイスカリの心臓もまた掴まれる。

「オマエたちは…本当に…」

イスカリは、まるで今この瞬間だけはアヴェンジャーとしての憎悪も、未だ残る額の傷の傷みも本当に無くなったかのように思えた。

「…王に捧げる価値ある尊き心臓(ヨロトル)は、オマエたちのもので違いないな?僕の神官でありマスターである、愛おしいオマエたちの…」

囁くイスカリの狂気的なまでに昏い、光を飲むような瞳に一瞬、ひるみそうになるが、ふたりのマスターはすぐに恍惚として頷いた。

「うん…いえ、はい、私たちの王様…♡」

「僕たちの体、たくさん使ってください…♡」

そのマスター達の言葉を合図に、イスカリは2人を抱き寄せる。

「…僕以外の手でその心臓を暴かれることは許さない。たとえ我が信ずる神々であろうとも、この役割は譲れない。オマエたちの心臓を手に取るのはこの僕だ」

狂気的な言葉に、少しマスター達が身動ぎする。

「う、うん…でも、今はまだ…」

「僕もそれは分かっている。その命が尽きる最期の時の話だ。だが、僕にその身を捧げた意味を忘れるなよ…オマエたちのその体も魂も、全て僕のものだ」

ふたりのマスターは頷き、それから存分に王の手で全身をくまなく愛撫され、激しく深い情熱を纏う夜に浸るのだった。

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