とある歌姫の音声ログ

とある歌姫の音声ログ

今度は音声ログを書くあにまん民

 夢を見る事は決して悪い事で無い筈なんだ。

 自らが成したい事を事を見据えて救いを手に入れんとする、その行為は美しき行為で有るべきなんだ。

 それはある意味不可能への挑戦で、その善性は人間の本能だと私は信じている。

 一枚の紙とペンや夢に希望・・・それによって生み出された歌さえあれば、どんな者でも、どんな人でも救えると私は信じていた。

 救いの無い現実では無く望めば何でも手に入り、救済のあるウタワールドによる、歌を用いた■■■計画さえ叶えば、人を救済する事が出来るのだと信じていた。

 だが、実際はどうだ?

 歌を聞いて何になる?

 何が救える?

 歌だけが娯楽としてあっても、それだけで人は救えるのか?

 身体が不自由な人に自由を与える事が出来るのか?

 もう死んでしまった人は救えるのか?

 それによって傷付いてしまった人の心は救えるのか?

 歌はその場凌ぎ以外の何を出来るのか?

 例え例に挙げた全てを救えたとしても自分の、自らの心を救えるのか?

 歌を信じていれば人は救われ、死さえも欺く事が出来るだろうと信じていた。

 今思うと・・・立派で、そして実に馬鹿馬鹿しい夢物語だ。

 ・・・・ソモソモ、ソレヲカンガエタノハ『アタシ』トイエルノカ?

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