とある市場の会話

とある市場の会話


「何を求めてるんや?色んなもん取り扱ってまっせ!」銭亀の巫女、商人巫女として日本では有名な春夏冬亀子は、白波皐月へ問う。「知り合い、白瀬狐さんへの、みやげ物です。カミガカリへ勧誘したのですけれど、やっぱり断られてしまいまして」白波皐月は答える。

カミガカリとは、日本神話を主にしたグループであり、白波皐月も所属している箱である。厳密には神話ではない、白蛇の巫女も入れる辺りカミガカリの所属基準は緩めではある。なので、神獣、神の使い繋がりのソロであった白瀬きつねを誘ったのだが、断られたのだった。

「うちも含めてグループ入らへんのは多いからなぁ。断られるのはあるやろなぁ。巫女連盟と繋がりさえありゃあんま困ることもあらへんし、自由にできるねん。それとなぁ後ろ盾があれば余計にやろうなぁ、つねにどっかが守っとる巫女は巫女狩りも狙いづらいねんから。うちみたいにずっとまちなかにおるんも、住民の被害気にせんやつか、隠密特化くらいやろ狙えんのは」

巫女狩りというのは、モノリスというグループの理念、一人の巫女にし、その一人を最強にするという概念より生まれたことである。それと、後ろ盾というのはそのままだ。多くはグループだが、皐月の誘おうとした、狐のようにグループではないこともある。狐の場合は巫女研究所内の新装巫女研究科とでも言うべき場所。そこが後ろ盾だ。ちなみに亀子の場合はソロだが、取引先全般がそうであるとも言える。

「知ってはいました。前も誘いましたけど断られましたから。最近モノリスが活発になっていて、神装巫女研究所を襲うという噂もありましたから、誘ったのですけれどやっぱり同じでした」

「なるほどなぁ、モノリスの活発化なぁうちが今度調べとくわ、んでそんならこのへんやろか」

亀子は、巫女の作った様々な物から薬を取り出す。

「電話や通信気系は持っとるやろうし、爆弾使いと聞いとりますから爆弾関連はあるやろから、とりあえず使いやすい消耗品類やなみやげとしてもラッピングしとけばきれいやし!比較的万能のもあるで!あとうちのお手製銭亀やな!金運上がるで!」

いくつかの商品を見てから皐月は、使いやすそうな薬を指差し「それにいたしましょう。あと銭亀もお願いいたします。それとラッピングもお願いいたします」

「まいどあり!」慣れた手つきでラッピングをし、皐月へと手渡した。

「本日はありがとうございました、また、よろしくお願いいたします」

そういって手を振り市場から皐月は去っていった

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