ついうっかり手が滑って書いた

ついうっかり手が滑って書いた


\だから媚薬じゃねえって/

どっちかというとコイツは惚れ薬だよね

なお未登場


当然のようにR-18




 平たく言えば事故である。

 もはや珍しくもなくなった聖杯による特異点発生とその解決。それに駆り出されたメンバーにたまたま私とイスカリが含まれていて、たまたまエネミーの魔術らしき攻撃が運悪くイスカリに直撃した。膝を付き地面に蹲ったイスカリを守りながらエネミーを殲滅し、盾の少女が戦闘終了を告げてもイスカリは胸元を押さえながら荒い呼吸を繰り返している。明らかに尋常な様子ではない。

「ダ・ヴィンチ。イスカリだけ帰還させることは出来ないかな」

「勝手な真似を、するな…!僕はまだ、」

「立てもしないくせに馬鹿を言うな。で、どうなんだい?」

『うーん……ごめん、無理!その特異点、入るのは自由だけど出るのは制限があるみたいだ』

「予想はしてたけどやっぱりそうだったかぁ」

「仕方ない、先程の街に宿があったはずだから私が彼をそこに連れて行こう。マスター達は引き続き特異点調査を頼む」

「分かった。何事もなければ暗くなる前には戻るから」

「そう願おう」

「おい!僕の意見を無視するんじゃない!」

「はいはい、やんちゃな仔ジャガーは私に任せてくれたまえ」

「誰が仔ジャガーだ!」

「じゃあコルテス、看病よろしくねー!」

「聞け!」

 しばらく喚いていたイスカリだったがマスター達の姿が遠くなると途端に静かになって呼吸を整えることに専念しだす。どうにも少年らしい意地っ張り具合だ。

「さあ揺れるぞ。少し我慢してくれ」

 コートでイスカリの体を包み横に抱く。嫌がって胸を押す手にも力がほとんど入っていない。強がっていてもつらいのだろう。抱えた細い体は熱を持ち始めていた。


 足早に宿に駆け込み、連れの具合が悪いことを告げて部屋を取る。清潔なベッドの上にイスカリを座らせ、びっしりと汗の浮かぶ額を拭ってやったが反応が鈍い。やはりあまり容態は芳しくないようだ。

「冷たい水を貰って来よう。靴を脱いで楽な格好になって待っていてくれ」

 イスカリが頷いたのを見てから部屋を出て、宿の者に水を貰ってからなるべく急いで戻る。今のイスカリをあまり一人にしておくのは良くなさそうだった。

「イスカリ、気分はどうだい?水は飲めそうかな」

 戻った時イスカリは布団に包まって丸くなっていた。私のコートは丁寧に畳んでサイドテーブルに置いてある。真面目な子だ。

「コル、テス」

「どうした?」

 水をサイドテーブルに置いてイスカリの前に跪く。褐色の肌が上気して、常に鋭く睨めつける瞳は潤んで不安そうに揺れていた。

「体が、変だ。おかしくなってる」

「っ!そうか、説明はできそうかい?」

 イスカリは躊躇いがちに体に巻き付けていた布団をゆっくり解いてみせる。

 シーツの上にぺたんと座りこんだ肉付きの薄い腿の中央、いつも腰に巻いている黒い布を押し上げて小さな山が出来ていた。

「熱くて、じんじんする……これはなんだ?あの攻撃は毒だったんだろうか……」

「……………………Ay Dios mio」

「コルテス?」

「毒、ね。そうだな、似たような物かもしれないな、ウン」

「そうなのか……?」

 次から次に汗の浮かぶイスカリの額に皺が寄る。不安なのだろう。

 しかしこんな状況に遭遇してしまった側としては性教育ぐらいしておけと叫びたい。特にあのクソエイム男に向かって。余命1年だから不要だとでも思ったのか。

「な、何か言え。僕は、そんなに悪いのか」

「すまないちょっと考え事をしていてね。とりあえず悪い病気等ではないと言うか健康な男なら誰でもそうなると言うか」

「僕の体はテスカトリポカ神がお作りになった完璧な肉体だ!だがこんな状態には一度もなったことが無い。僕を謀るというのか……!」

「そういうことじゃないんだ……ええと、とにかく心配しなくていい。私も“そう”なるから」

 それでようやくイスカリも納得してくれたのか、怒りを鎮めてこそくれたが事態はまるで解決に進んでいない。イスカリはふうふうとつらそうな呼吸を繰り返しては、時折居心地悪そうに腰をモゾモゾと揺すっている。

 ……どうやら覚悟を決めるしかないらしい。

「とりあえずそれをなんとかしよう。そのままではつらいだろう、詳しい説明はその後だ」

「なんとかできるのか?」

「やり方を教えるからその通りやってごらん。まずはこれを脱いでくれ」

 こういうのはさっさと抜いてしまうに限る。

 床からベッドの上、イスカリの隣に座り膝頭を軽く叩く。どうやって着脱するのかいまいちよく分からない服だが、サーヴァントとは便利なものである。あんな複雑そうな装束だったイスカリが一瞬にして一糸纏わぬ裸体を晒していた。

「どうして?」

「お前が脱げと言ったんじゃないか」

「下だけでいいんだよ!いや、言葉足らずだった私が悪いんだけれども!」

 そうか。そもそも肌を出すことに抵抗感が無いのか。それが彼が王として身支度を介助されることが当然だったからなのか、異聞帯特有の感覚かまでは分からないが。とにかくそういうものなのだろう。

 イスカリの薄い腿の間で体格相応に小振りな性器が反り勃ち、ふるりと揺れた。何かいけない事をしている気になって、つい直視しきれずそこから目をそらす。

「それじゃあまずは両手で優しく握ってあげてごらん」

 イスカリは初めて遭遇する自分の体の変化に怖気づきながらもゆっくりと手を伸ばして、触れた熱のあまりの温度に驚いたのかパッと手を引く。何度も触れては離し、やがて躊躇いながらも細い指が性器に絡みつく。

「そうしたら上下に擦って……そう、上手。あまり乱暴にはしないで、少しずつ力を込めていくといい」

「っ、こう、か…?」

 不慣れながらも懸命に竿を扱いて、イスカリの手の中で性器が育ってゆく。やがて先端の小さな穴がせわしなく開閉して、透明の液体がじわりと滲み出て来た。

「ほら先走りが出てきた。これを指や掌で広げて、あぁ皮膚が薄い部分だから慎重にね」

「ん、ん、」

「量が増えてきたら全体に塗り広げる」

 指示通り少年の細い指が自身を追い立てる。

 いつの間にかイスカリの背は曲がり、前のめりになりながら一心不乱に手を動かしていた。

「はっ、あ、あっ…」

「気持ちいいかい?」

「わっ、分からな、あっ、」

「大丈夫だ、ゆっくりでいい。最初は誰でも不慣れなものだ」

 そう声を掛けてやりながらイスカリの手元をこっそり窺う。ぎこちない手付きでこそあるが快楽を得ているようで、しかし決定打には至らないのか先走りが溢れるばかりらしい。

「うーん……何か出そうな感じはしない?大きな波が迫ってくるような感覚とかは?」

「あ、あっ、あるけど、」

「あるのかい?」

「うぅー……、できない、これ以上できない……!」

 ぐすぐすと泣きじゃくりながらそう告げたイスカリの手はすっかり止まってしまっていた。ぐっしょりと性器と両手が濡れるまで擦っても最後の一押しがなかなか踏み切れなかったらしい。

 無理もない。元々生理現象すら把握してなかったイスカリだ。未知の感覚に怯えが勝ったのだろう。

「……うん。初めてなのにここまでよく頑張った。後は私に任せなさい」

 好き勝手跳ねる癖毛を撫でてやりながら布団にそっと潜り、イスカリの肩を引いて胸に寄りかからせる。

 かつて失われてしまった人の写し身を抱いて内心穏やかでいられる訳もなく。背中に冷や汗を滝のように流しているのを悟られないよう、性器を握ったままのイスカリの手に自分の手を重ねた。

「痛かったらちゃんと言うんだよ」

「えっ、あっ、待、」

 添えた手ごと動かして先を促す。反応が良い場所を探りながらイスカリの両手ごと性器を圧迫してやればまた先端からつぷりと露が漏れる。

「ゃ、ぁっ、嫌だ、コルテス…っ、」

「大丈夫、大丈夫だから……」

 イスカリが怯えた声を上げた。それに大丈夫だと言ってやりながらも緩急を織り交ぜた刺激を続ける。

 大丈夫、だなんてほとんど自分に向けた言葉だ。いつの間にか興奮は伝播して、息は上がってイスカリを抱えていただけの腕はもはや閉じ込めるように窮屈に少年の薄い体躯を覆っている。吐き出す息が異様に熱く湿って、それがイスカリの耳にかかる度に腕の中身が小さく跳ねた。

「ひっ、ぃう、止まれ、止まって、」

「ここで止めれば君が苦しいだけだ。もう少し頑張ってくれないか」

 優しい言葉をわざと耳元に叩き込む。あのストイックな少年が怯えて泣きじゃくりながらされるがまま震えるしかできない現状に嗜虐心がグラグラと煮え立って堪らない。

「もう少しだ。ほら、自分でも分かるだろう?」

「ぃゃ、ぁっ、あぁっ…、ん……!っ――〜〜!!」

 ビクンとイスカリの性器が大きく脈打って、ようやく白く濁った液体がとぷとぷと吐き出された。

 精通を迎えたイスカリは汗と骨の浮く背中を丸めて絶頂の衝撃を受け止めていたが、やがて肩で息をしながらぐったりと体を私に預けて脱力する。顔に疲労の色が濃い。それも当然ではあるのだが。

「おや」

 汚れた両手をハンカチで拭いてやっているうちにイスカリの性器が再び兆しを見せていることに気が付いた。

 どうやら外的要因で無理矢理発情を促された体はまだ満足には遠いらしい。

「……?なんで、も、嫌なのに……、」

「……仕方ない」

 ぐずりだしたイスカリをシーツに横たえてやると、もう終わりだと思ったのかイスカリがあからさまに安堵の表情を見せる。

 可哀想ではあるが、これは治療である。だから仕方ない。不可抗力なのだ。

「へ……?」

 歯が当たらないように大きく口を開けて、いとけない性器を頬張る。

 途端に青臭い風味が鼻まで抜けていく。ひどい味だ。口でしてくれた子は相当尽くしてくれていたのだなと今更ながら思い知った。

 唾液を絡めて、下品な音を立てながら啜るとようやくイスカリも放心から戻ってきたのかシーツを叩いて暴れ出す。

「コルテスッ!やめろ、それいやだっ、離せ、離れろ……!」

 力の入らない体で懸命に這いずって逃げようとするイスカリを手元に引き寄せ、舌先で雁首の段差を尖らせた舌先で削ぐように舐めてやるだけで彼は甲高い喘ぎ声を上げながらシーツに沈む。

「ゃだ、はなせ、や……ッ!」

 舌全体で敏感な先端を磨いてやれば味蕾の小さな粒まで感じ取ってしまうのか、呆気なく口の中で果てた。根本から指で圧して尿道に残った精液まで絞り出してやるもイスカリの性器はまだ勃起している。

 もうとことんまでやるしかない。口に含んだままだった精液を唾液と混ぜ合わせ、そそり立つ性器を目掛けて舌先から垂らしてまぶす。

「ぅう〜……!っひ、ぐ、だめッ、あああッ!」

 すっかりベタベタになった竿を扱いて、ふっくらとした陰嚢を指で転がす。

 裏筋から先端まで舌で舐めてやってから唇で亀頭全体を剥くように撫でて竿全体を口に含む。

 思い付く限りの方法でイスカリを責め立てた。

「コルテス……、やめて、くれ、っむり、ひぅっ、も、苦しい、ッあ、あ……ッ!」

 その都度イスカリは泣き喘ぎながらガクガクと腰を揺らして素直に精を吐き出した。

 とうに抵抗は形だけのものとなって、やがて最後に潮すら吹いて気絶したイスカリの体から完全に力が抜けた。

 やっと萎えきった性器は様々な液体でぐしゃぐしゃに濡れており、お互いよくもまあこれだけ色々出せたものだ。

 イスカリのいつもは澄ましてツンとした顔も今は涙や鼻水や涎でひどい有様だ。

「さてどうするかな……」

 視線を下に落とすと触れてもいないくせにイスカリの痴態だけですっかり勃ちきった性器が布を押し上げ自己主張している。

「ごめんねちゃんと綺麗にするから……」

 汚れた手のまま自分の性器を乱暴に扱く。

 眠ってしまえば幼さの方が目立つ少年の、骨ばかり伸びて筋肉が追い付いていない細い肢体の、小さく痙攣する内腿に精をぶち撒けた。

 イスカリの褐色の肌に濃い精液の白はいやに目立って見える。満たされる征服欲に胃の腑がゾクゾクと震えて堪らなかった。

 イスカリで抜くのは初めてではない。だが本物の姿を、体温を、声を、匂いを眼前にしてしまえば比べようもない充足がそこにはあった。

 いつかは彼が自ら体を明け渡してくれる日が来たならば。その時は遠慮なく隅から隅まで堪能し快楽だけを植え付けてあげよう。

 そういつかは。私の元へ落ちてきておいで。

「おやすみイスカリ」

 眠る少年の傷付いた額にキスをする。

 焦る必要はない。彼らの全能神ですら消せなかった痕がある限り。その魂は白い肌の侵略者に縛られているのだから。







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