ちなある後篇(逆転あり
押し倒されたアルは、自分の太いモノが、チナツの中に入っていくのを止めようとする。
まだ、慣らし切っていない彼女にとって、自分のモノがどれくらい負担か、アルは理解している。
だが、止める間もなく、チナツは自身の腰を深く落として、彼女の膜を貫く。
一瞬、痛みで顔を歪めたのを、アルは見た。しかし、彼女は止まらない。
「お望みなんでしょう?攻めてくれる相手」
そのまま、彼女は腰を何度も落とす。
自身の奥まで突かれることに何らためらいも見せず、小さく声を上げながらもアルの一物を締め付ける。
それは、アルが普段相手にしている女の子たちとは違う。
求めるものじゃない、搾り取るもの。
「ほら、意識、こっちばかりにもっていきすぎじゃないですか?」
「ひゃっ♡」
それに浸らせる余裕を、チナツは与えない。
ふたなりは、男ではない。
当たり前だがその肉体のベースは女性。
攻める場所は、ふたなり以外にもあるのだ。
激しく腰を動かしながら、チナツはアルの女体部分に触れていく。
「改めてみると、本当にスタイルいいですね」
揉めば、手を弾くように張りのある胸を、チナツは少しだけ強めに揉んでいく。
普段、責められ慣れていないアルの胸は敏感で、チナツの指先が沈み込むたびに、小さく声を上げる。
「ここ、気持ちいいんですね?」
チナツは、自分でも不思議に思うほどに、アルのことを攻めることに興奮していた。
それが、普段地味で、決して個性的でない自分が、個性の塊のような彼女を組み敷いていることへの興奮か、それとも、彼女の者であるという自分の意識が生んだ、一種の下克上による昂ぶりか。
胸だけではない、アルの一瞬一瞬の反応を見て、そこの感じ方を見極めている。
そう、それは、見事な攻めであった。
だからこそ、彼女の『敗因』は。
「きゃっ」
「ふふ、本当に、すごかったわよ。ほんと、一方的にイかされちゃうかと思った」
経験の不足。
初めて彼女がムツキを犯してから、既に相手をした人数は三桁にも登るのだ。
今日、始めてエッチをした知識だけのエッチな美少女ではわずかに攻めてが足りなかった。
そのまま、アルにひっくり返された彼女の体勢は、チナツの頬が染まるほどに恥ずかしい体勢であった。
足をぐいっと、持ち上げられて、彼女の秘所がばっちりとみられる体勢。
「あ、あれ……」
「大丈夫よ、チナツ」
ちゃんと、仲間外れにならないように食べてあげるから。
かくして、それはまさに、逆襲。というべきだろう。
チナツの気持ちが分かった今、遠慮はいらない。
チナツの体を押しつぶして、腰をたたきつける。
先ほどまで、チナツがやっていたように。
ただ、違うのは、弱点をいじめられているのはチナツのほうになったということだろう。
騎乗位では優位にことを運んでいたチナツも、まだ、責められることは。
自分の内側のデリケートな部分を弄られることには慣れていない。
しかも、……体勢が変わったことによる、アルのふたなりは、より奥に。
子宮に近い部分をえぐるようになってくる。
そんな場所、彼女自身では弄ったことのないようなところが刺激される快楽を始めて味わう。
激流のようにチナツの脳内を埋めつくす快楽信号に、視界がちかちかとする。
「ほら、注いであげる。一緒にイきましょ?」
そういって、一層激しくなる腰遣いに、チナツは耐えきれずに決壊する。
そして、チナツの絶頂に合わせて、アルのふたなりも、彼女の部屋へと、濃い精液をぶちまける。
「はっ、はっ……これが、……え、っち……」
息も絶え絶えに、彼女はおなかをさする。
普段よりも低い位置を、まだ、アルのモノがはいってふくらんで、あたたかい下腹部を幸せそうに撫でる。
「ふふ、……気持ちよさそうね。少し休んでて?」
そういって、アルは、ゆっくりと大きなふたなりを抜き去る。
ずるりと自分の身体から出てきたそれの大きさが本当に入っていたという現実に、彼女はなんだか、不思議な気持ちにさえなった。
「さて……」
アルが、ガチャリ、と、扉を開けると、扉の前には、三匹の躾のなっていない犬。
理性で、チナツの初めてを応援したのだろう。しかし、我慢できずに、おかずにでもしていた。
部屋の前のカーペットは三人のおもらしで、僅かに濡れていた。
「こういうことする、なってない子には、おしおき、しないとよね?」
そして、首輪をつかんだアルに引きずられて、悪いわんこたちもまた、彼女に抱きつぶされるのであった。