たのしいにっき
幼児退行ネタで書きたくなったのでちょっとした話
※前半凄く読みづらいですがご容赦ください
〇/✕
「にいさまにおそわって、きょうからにっきをかく
わるいかいぞくにつれていかれて、ひどいことをされて、なにもおぼえてないおれをにいさまがたすけてくれたらしい
にいさまはおれのきょうだいだって
つよくてかっこいいおれのにいさま」
〇/✕
「きょうはにいさまとほんをよんだ
むずかしいほんで、おれはぜんぜんわからなかったけど、にいさまがよんでおしえてくれた
にいさまはあたまもいいんだ!」
〇/✕
「きょうはにいさまとおはなをみた
いろんなおはながさいてたけど、おれはにいさまとおんなじ、きいろやぴんくのおはながすき
にいさまはおれのかみみたいな、あおいろのおはながすきだって
なんだかちょっとはずかしいな」
〇/✕
「きのうはなんだかこわいゆめをみた
よくおぼえてないけど、なにかおおきくてこわいやつがおれにひどいことをしてきた
でもにいさまがおれをおこしてたすけてくれた
にいさまはやさしいな」
〇/✕
「きょうはにいさまがつれてきてくれたともだちとあそんだ
おれがあんまりつかれないようにってかくれんぼだった
おれはみつけるのもかくれるのもいちばんじょうずってにいさまがほめてくれたけど、みんながへたなだけだよ
でもうれしいな」
〇/✕
「きょうはおはなのへやでたくさんあるいた
いつもはあしがいたくてあんまりあるけないおれを、にいさまがだっこしてくれるけど、きょうはじぶんであるいた
ちょっとあるいただけでつかれちゃったけど、にいさまはたくさんほめてくれた
にいさまだいすき!」
ここ数日間の意識や記憶が曖昧だった
その間胸糞悪い夢を見ていた
俺があいつの弟として過ごしていた夢だった
ああ夢だ、そうだろ?だって俺は兄で妹はラミ一人の二人兄妹
その上あいつは俺にとっては何よりも憎むべき仇だ
それがあいつが兄で俺が弟?ふざけてる
だからあれは夢だ
夢の筈だった
夢であってほしかった
けれどあいつに見せられたその日記帳には間違いなくその数日間で夢の中の俺が書いた文章が、そっくりそのまま筆跡も同じで書かれていた
それでいてそれを読み上げろだと?誰が?俺が?
何で俺がこいつを兄と呼ばないといけない?
嫌だ、絶対に嫌だ
嫌だ……
怖い……
怖い、怖くて仕方ない
読まないと何をされるのか分からない
心の中じゃ言い返せるのに、怖くて声にはならないのが悔しくて仕方がない
嫌なのに兄と呼ぶ口が止まらない
ああ、こんな事なら……
子供のままでいたかった……