たそがれデンジ

たそがれデンジ


デンジは橋の側で、ビッチの悪魔を待ち構える。やがて予知の時間になった。その時…。



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「うわっ!」

デンジの耳に、視界の外から声が飛び込んできた。慌てて顔を向けると、橋の中程あたりで通行人の青年が、Yシャツを纏った女に声をかけられていた。

あっち側かよ、と不満を垂れる暇すら惜しい。デンジは全速力で駆け、距離を詰めていく。

「俺俺俺俺!!」

「あぁああっ!?」

デンジは大声で自分の存在をアピールしながら、女の背中目がけて猛進。息を継ぐ暇が惜しく、後一歩のところまで迫るとデンジは、地面を蹴って一気に距離を稼ぐ。

跳躍したデンジが伸ばした指先にシャツの生地が触れ、視界が切り替わる。デンジは次の瞬間、ベッドシーツに落下、伸びた指先は空を切った。

「あ?」

ベッドから降りたデンジが立っているのは、何処かホテルの客室。以前閉じ込められたホテルの部屋と似ているが、壁の一部が赤く塗られ、ベッド脇のテーブルの側に赤いソファが置かれている。

やや派手な印象で、窓を殴ってみるがびくともしない。外は黒一色で景色は見えなかった。

現実の空間ではないらしい。予測されていた、ビッチの悪魔のいる向こう側に来ることができたのだ。

(つ〜ことはだ…)

このまま待っていれば、ビッチの悪魔が来るのだろうか?

(胸は揉んでもいいんじゃねぇか!?)

マキマの胸を揉む段階はクリアしている。胸の初めては既に捧げたのだから、ビッチの悪魔の胸を揉むのは、問題ないはずだ。揉めるなら揉みたい…。

デンジが緊張しながら来訪を待っていると、入り口のドアが開かれた。こちらにやってくる際は後ろ姿しか見えなかった。今度こそ顔を、そして胸を見れると思うと、期待と緊張で胸が膨らむ。









「お、デンジ君!こっちに来れたんだね!アキ君たちはロビーに集まってるから、案内するよ」

入ってきたのは暴力の魔人だった。言われるがままデンジがついていくと、廊下に横たわっている女達が視界に入った。全裸の者もいれば、際どい水着を着た女、浴衣を着た女もいる。

胴体が貫かれていたり、頭部や手足の一部を欠損しているがいずれも血は流していない。その断面には骨や筋肉ではなく、真っ黒い何かが詰まっており、動かしてみると泥のようなものが零れ落ちた。

「デンジ君も来たよ〜!」

ホテルのロビーに向かうとアキと天使の悪魔、見慣れない男達がデンジの目に入った。男達はぐったりとしており、どの男からも生気を感じられない。

カウンターは腕が通る程度の穴の空いた仕切り板で遮られており、隣に部屋番号を示すパネルが正方形を描いて並んでいる。

暴力の魔人はアキの元に向かい、今後の方針について意見を交わし始める。天使の悪魔は退屈そうに壁や天井を眺めてぼんやりと過ごしている。デンジは誰もいないロビーの一角に腰を下ろした。

捜索は殆ど終了しており、後はホテルを脱出するだけ、悪魔を倒すだけなのだろう。楽できるのはいいが、必死で任務に臨んでいた自分が馬鹿みたいに思えてくる。ビッチの悪魔への期待も、物言わず横たわっている女達を見て萎えてしまった。

「デンジ」

「あ〜?」

「この場は天使と暴力に任せて、探索に出る」

「お〜…」

アキに声をかけられたデンジは、億劫そうに立ち上がった。





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