たかワイその1

たかワイその1


「ねぇ、ワイ君?」


「ん? どうしたんだ? 」


「どうして、私に何も言わないの? 」


「えっ? 」


「ワイ君は私の事が好き。そうだよね? 」


「あ、ああ……勿論だ。」


「それなのにどうして何も言ってくれないの? 」


「いや、そんな事は……」


「もしかして、私って魅力が無いのかな? 」


「違う! 」


「じゃあ、なんで? 」


「そ、それは……」


「言えない? 」


「い、言えるわけがないだろ。こんな事。」


「もしかして、恥ずかしがっているの? だったら大丈夫だよ。だってワイ君と私は両思いなんだもん。」


「い、いや、そういう問題じゃない。」


「うーん……よく分からないけど、要するにワイ君は私の事が好きだけど、口に出す勇気が出ないって事なのかな? 」


「あ、あぁ……」


(高嶋……お前最近目が怖いんだよ……ちーちゃんを見ていると時々ヤンデレみたいになるし。)


「分かった。じゃあ、私がワイ君を好きっていう証拠を見せてあげる。」


そう言うと高嶋は服を脱ぎ始めた。


「ちょ、ちょっと待った!? 何してるんだ高嶋!! いきなり脱ごうとするな! 落ち着け、一旦落ち着いてくれ。」


「大丈夫だよ。私、ワイ君になら何をされてもいいから……それにワイ君が襲わないなら……私がワイ君を襲うだけだから。」


「ダメです。本当に止めてください。お願いします。」


(くっ、まさかヤンデレの高嶋がここまで暴走するとは……一体なにがあったんだ?)


「あっ、やっぱりまだ早かったかな? ごめんね、つい我慢できなくて。ワイ君と早く繋がりたくて焦っちゃった。」


「オレハオボエテルカラナ……カンキンジダイニムダンデエッチシテタクセニ…………」


「ふぇ? なんか言った? 」


「イイエナンデモナイデス。」


(あぶねえ、危うく声に出るところだった。)


「まあいいか。とりあえず続きをするから、大人しくしていてね。」


「はい、分かりました。」


(ちくしょう……これじゃあ……逆効果じゃないか。)


「さっきも言った通り、ワイ君が私の事が好きってことは分かってるよ。でも、それでもワイ君の口から聞きたいの。」


「うぅ……そ、その、なんだ……お、俺は高嶋の事が好きだけど、高嶋が俺の事を愛してるなんて信じれないんだ。」


「そうなの? じゃあ、ワイ君が信じられるまでずっと愛し続けるから安心して。」


「いや、だから……もういいや。それで、いつになったらこの拷問は終わるんですか?」


「うん、今日一日はこのままかな? 」


「えっ? 冗談だよね? 」


「本気だよ。だって私達は恋人同士なんだもん。」


「はい、すみませんでした。許してください。」


「ダーメ♪」

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