セカイ1周ツアー

セカイ1周ツアー


白丸「このセカイは三春の想いで出来てる……?」


ミク「うん!正確に言えばここに集まっている4人と三春ちゃん含めて、皆の想いで出来てるんだ!」


白丸「なるほどな……。……待てよ?人の想いで出来るのなら、オレたちの想い以外で出来たセカイというのもあるのか?」


ミク「どうかな!あると思うけど……」


白丸「……気になるな。どんなセカイか見てみたいけど……」


ミク「難しいんじゃないかな?私自身、よく分からないからねぇ」

苦笑いする聖ミク。

しかし、白丸は突然別の空間に飛ばされてしまっていた


真ミク「ようこそ、白丸くん」


白丸「み、ミク!?いや、雰囲気が違うような……」


真ミク「まあまあ、その辺を細かく説明すると、長くなっちゃうから省かせてもらうけど……他の人のセカイに行きたいんだよね?だからそれを叶えてあげようって思って」


白丸「行かせてくれるのか……?なら……行きたい」


真ミク「ふふっ、決まりだね!なら、この機能を使ってね!」


スマホには幾つかのボタンがあり。

それぞれ教室、誰もいない、ワンダーランド、ステージ、ストリートと書かれている。


真ミク「そこをタップすれば、行きたい所に行けるよ!でも、そのセカイに行けるのは1回限りだから気をつけてね!」


そうして、彼は自分の部屋まで戻されていた。


白丸「……よし、ならまずは教室、っところに……」


白丸「ここが教室のセカイか……」


一歌「……あれ、黒部さん?何でセカイに……」


白丸「こんにちは、一歌さん。これは……」

白丸(……待てよ?いつもと違うミクに色々してもらった……なんて言ったら面倒なことになるんじゃないのか?)


白丸「す、スマホがエラー?を起こしたみたいでね……ここに迷い込んじゃったみたいなんだ」


一歌「そうだったんだね……。……そうだ、折角だし少し話していかない?咲希や穂波がいつもお世話になってるから、ちょっと話をしてみたかったんだ。……ほら、こっちに座って」


白丸「いいよ。じゃあ、どんなことを話そっか?」


一歌「そうだね……咲希や穂波の事、どう思ってる?」

白丸「……え?」

一歌「気になってたんです。いつも咲希と穂波が貴方の事を話してるから、2人をどう思ってるのかって」


白丸「なるほどな。咲希は……そうだな。元気で……見てて俺も元気になれる気がするよ」


一歌「なるほど。……穂波についてはどう思ってますか?」


白丸「穂波か……あの子はよく奏の家でお手伝いしてる付き合いで話すけど……」(赤くなる顔)


一歌「……けど?」


白丸「……俺の事を好きなのは伝わってくるよ」


一歌「なるほど……。そ、それで……どう返すんですか?」


白丸「……。……ごめん、まだ出せそうにない、かな」


一歌「……(何か察するような表情)ふむ……悔いのない選択をしてくださいね」


白丸「……ああ(ブザーの音)うわっ!?何何……?」


一歌「どうしたんですか?黒部さん」


白丸「このセカイに留まれる時間が限界……らしい。すまない星乃、楽しかったよ」

(消える音)


一歌「えっ……?行っちゃった……」


【ワンダーランドのセカイ】


白丸「さて、ここは……?」


白丸「楽しげな場所だな……あ、誰かいた。すみませーん!」


司「お?白丸か!?何でセカイに!?」(大きい声)


白丸「うわっ……!?ど、どうも。何か、スマホで行けるようになったみたいでして……」


類「……おや、黒部くんか……ふむ?スマホに何か書いてあるねぇ。なになに?「school」「wonderland」……なるほど、これがセカイの名前でタップすればそこに行けるのかな」


白丸「そうみたいですね。一度行ったら次のセカイに行くまで時間が必要になるみたいですけど……」


司「なるほどな。それならば……ここで何もせず……というのも退屈だろう。どうだ?ショーの稽古でも一緒にするか?」


類「ふふっ、それは名案だ。僕も試してみたい道具がいっぱいあるからねぇ」


白丸「えっと……楽しみなんですけど……もしかして寧々と仲良くしてるの気にしてます?」


類「ふふっ、ふふふっ……♪」


白丸「怖い、怖いですよ神代先輩……」


───そして準備が終わり───


類「さぁ、黒部くん!君の台詞の番だよ」


白丸「は、はい!「クソッ……【バレては仕方ない!そうさ、あの子を誑かしたのはオレだ!】」


司「【私の推理に狂いはなかったようだな!さぁ、諦めてお縄につくのだ!】」


白丸「【チッ……これで終わりだと思うな、名探偵ペガサス!俺には取っておきの脱出手段があるのだ!】」


類「黒部くん、ここからがクライマックスだ!その僕が作った大砲の中に入りたまえ!」


白丸「【さらばだ名探偵ペガサス!また会おう!】」


フェードアウト、その後大きな音を立てて吹っ飛ばされる白丸


司「【チッ……なんでやつだブラックパート……。だが、お前は俺が絶対に捕まえる。ペガサスの名にかけて!】」


─── そしてまた暫くして───


類「お疲れ様、2人とも。特に黒部くん、中々にいい吹き飛びっぷりだったよ♪」


白丸「……あ、ありがとうございます……。シナリオ、なんか俺を意識してなかったですか……?」


類「ふふふっ、気にしすぎだよ♪」


司「……他人が吹き飛ばされるのを見ると、改めてヤバさが伝わるな……。さて、白丸よ。セカイの移動は可能になったのか?」


白丸「……はい、その様です」


類「ふふふっ、楽しかったよ、黒部くん」


白丸「そ、それは何よりです……(笑顔が怖い……)」


司「次はどのセカイに行くんだ?」


白丸「……えっと、先程から押せ、押せと圧を発している気がする「Empty」と書かれたセカイに行きます。……で、では!」


白丸「……おお、この景色は一体……。誰かいるのか、ここ……?」


瑞希「アレ、白丸?ニーゴのメンバーじゃないのに何でいるの?」


白丸「瑞希!?あー……何で俺がいるか、はな……」


かくかくしかじか


瑞希「へぇー……。真っ先に来てくれなかったのは……まあ、許すよ。ボクがどの世界にいるかなんて分からないんだものね!」


白丸「おう……(圧が凄かった、なんて言えねぇ)」


瑞希「さて、せっかく来たんだし何かしようか!白丸は何をしたい?」


白丸「んー……お腹空いたから何か食べたい、が……ここに何かあるのか?」


瑞希「ふっふっふー……あるよ、調理器具とキッチン!」


白丸「あんの!?……よし、じゃあやろうか」


暫くして


白丸「炒めて……はい、完成ー!」


瑞希「おつかれ様ー!」


白丸「瑞希もお疲れ様、じゃあ食べようか」


暫くして


瑞希「んー、美味しかったー!」


白丸「ふふ、そうだな……。おっと、もう他のセカイに行ける時間か……」


瑞希「……!そうだ、それボクも着いていっていい?ちょうど暇してたんだ〜」


白丸「……?まあ、いいけど。どうすればついていけるか分からないが……」


瑞希「とりあえず……くっついておいて……」


白丸「それじゃ、次のセカイに行くよ」


〜ストリートのセカイ〜

白丸「今度は……街のようなセカイに来たな」


瑞希「さて、誰がいるのかな〜」


杏「……あれ、瑞希?何でこんな所に?」


瑞希「おっ、やっほー杏!白丸がセカイを渡れる様になったみたいでさー、ボクも着いてきたんだよねー」


こはね「……黒部くん?」


瑞希「……あっ」


白丸「……」


瑞希「……白丸?」


白丸「……小豆沢さん、貴方に対してのストーカー行為。許されるものでは無いけど……謝らせて欲しい。申し訳……ありませんでした」


杏「……どーすんの、こはね?」


こはね「……うん、わたしは……許すよ。黒部くんにも事情があったのは、分かったから……もう、しないんだよね?」


白丸「……ああ、約束するよ」


こはね「良かった……!」


瑞希「一件落着……かな」


杏「……ま、そーだね。こはねがそうする以上は私達からは文句は言えないしさ」


白丸「……ありがとう」


瑞希「いやー、良かった良かった。それにしても、ちょっと喉乾いたなー」


杏「それじゃ、コーヒー飲む?サービスするよー?」


瑞希「わーい、ありがとう!」


白丸「お、俺もいいのか……?」


こはね「うん、いいよ!」


白丸「それじゃ、お言葉に甘えて……」


しばらくして


白丸「……ふぅ、美味しい。ありがとう、白石」


杏「ま、いいよ」


瑞希「そろそろ、他のセカイに行けそうかな?」


白丸「ああ、そうだね。……じゃあ、そろそろ行こうか。……ありがとう、こはね、白石」


瑞希「バイバーイ!」

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