しょうこヴァンプ
今日はハロウィン、本来は違うらしいがコスプレ…仮装を楽しむ日だ
そして、お菓子をあげないとイタズラされてしまう日でもある…
最も、ショウコのお陰で生徒達にあげる用のお菓子を切らす事はないのだが…
「先生…どうでしょうか、この格好は?」
「"おお、凄く似合ってるねショウコ。こんなに可愛らしい吸血鬼は初めて見たよ!"」
ショウコが何らかの仮装をしてくる事は知っていたが、コレは想像以上の可愛さだ。
この可愛さなら、血を吸われても良いかもしれない…
「………ありがとうございます、先生。」
どうやら珍しく照れているらしい…
………こっそり写真でも撮って良いだろうか?
「撮っても良いですけど、誰にも見せないでくださいね、先生?」
「"は、はい………"」
す、直ぐにバレてしまった…
どうせならショウコと仲が良いワカモにでも送ろうと思ってたけど、断念するしか無さそうだ…
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それから数時間が経ち、休憩時間に差し掛かった頃…
ふと、ショウコがこんな話をし始めた。
「先生、吸血鬼は血を吸った相手を眷属…仲間に出来る事は知っていますか?」
「"知ってるよ。よくある話だよね…"」
最近はそういうお株をゾンビに奪われ気味な気がするけどね…
でも、吸血鬼の方が有名な筈だ…
「はい、それともう一つ能力が有るんですよ。」
「"もう一つ?"」
なんだろう?
あんまり思い浮かばないんだけどなぁ……
「相手を虜にする力、魅了です。」
ああ、メロメロか…
ミルタンク、強かったよね………
「"なら、もしかしてショウコは私を虜にするつもりかな?"」
なんて、冗談を言ってみる…
そもそも、コレは唯の仮装だ。
そんな超常的な能力、ショウコには無いだろう…
「いえ、そんな事はしませんよ…」
「"ふふ、だよね。"」
「………だって、私はもう貴方に虜にされている存在、貴方の唯一無二の眷属なのですから。」
終わり