ここだけ10年早く生まれたルフィ×RED その3

ここだけ10年早く生まれたルフィ×RED その3

第三帝国


あれからなし崩し的に配信とやらを鑑賞した。

聞くに、2年前から不特定多数の人間に対してこうした活動をしているらしい。


普段は唄う側だけど今回は鉢巻きに法被、

さらにペンライトを装備して鑑賞してみたけど・・・。


「いやー、このUTAって子、凄かったねー!!」


「「「いや、お前もウタだろ!!?

というか、ノリノリだな、おい!?」」」


正直な感想を述べたら、

仲間たちから一斉に突っ込まれた。

うん、世界が違えどこの感じ、やっぱり仲間たちだ。


「いや、でも本当よ。

悔しいけどダンス、パフォーマンス、歌唱力。

どれも今のあたしよりも間違いなくレベルが高いから」


「ヨホホホ!確かに彼女は歌だけでなく、

演出を含めて全てのレベルが非常に高いものです」


同じ音楽家のブルックと同意見だ。

世界の歌姫なんて呼ばれるのは伊達ではない。

聞くに、”あたし”の年齢は同じ21歳らしいから敗北感を感じる。


「へぇ、だとするとすげえなウタ!

シャンクスの言う通り船から降りて歌手になったんだ!」


「ふぅん、そっちの”あたし”は”歌手”になったんだ・・・」


ルフィが嬉しそうに語っている。

”海賊歌姫”とかじゃなく”歌手”ねぇ・・・。


海賊ではなくカタギの道を歩んでいるのかな?

元々シャンクスはあたしをカタギにしたがっていたけど・・・。


しっかし、なんだろう?

なーんか、妙な胸騒ぎ、すれ違いがあるような気がする?


・・・ん?”船から降りて歌手になった”まさか?


「あれ?ルフィが知る”あたし”って、

もしかして、会う事自体久しぶりなの?」


「おう!かれこれ12年ぶりだな!」


・・・・・・え゛??


「はぁあああ!!?

12年ぇん??うっそでしょょぉぉお!??」


信じられない!?ルフィよ!ルフィ!

海賊として大きな事を成し遂げると確信できたルフィよ!

”あたし”だったらそのくらいルフィを見れば確信できるのに!?


それ以前に寂しがり屋なルフィの傍にいなきゃ駄目でしょ、一生一緒でしょ!!

夢の果て、行き着く果てまで一緒にいなきゃ駄目でしょ!!


何やってんのよ”あたし”!!


「”そっち”は違うのか、ウタ?」


「え?あたし?全然違うわよ!

自分から船を降りたんだ、フ―シャ村に」


「・・・っ!!へ、へぇー。

そっちの”おれ”はウタと一緒だったんだな」


「まぁね、だってあたしルフィに一目惚れしたんだ。

それでシャンクスの船から降りて、ルフィに押しかけ女房したのよ」


「おれに一目惚れしたから船から降りたのか!!?

すっげー、大胆だっ・・・ん?んん??あれ?あれ!?えっと・・・??」


突然ルフィが首を捻ったり、赤面したりと忙しくなる。

あれ、あたしの記憶よりもこのルフィはなんだか子供っぽい気がする?


あと、何故か仲間たちからの視線が集中している。

それも”信じられない!?”といった驚愕の意味を込められて。


なんでだよ!?


「ちょ、ちょっと!?今の話本当なの!!

ルフィに!このルフィに一目惚れしたから船を降りたって!!」


ナミがこの世の終わり!!

と言いたげな顔でルフィとあたしの双方を見ている。


「”このルフィ”って、何よナミ?

一目惚れしたのは本当だし、あたしとルフィは大人な関係になれたし!」


「お、大人な関係!!?」


「具体的には大人な海王類ごっこ」


「っ・・・海王類ごっこですって!!?

いやいやいや、海王類ごっこって、何よ!!?」


「えっ、そういうプレイだけど?

より詳細に言うと海王類役のルフィがあたしを押し倒して、

人間役なあたしは海水浴中に襲われた設定だから水着姿で・・・」


「ごふぅううううう!!」


「い、医者ーーーー!!?」


あ、サンジくんが鼻血を吹いた。

最近はあたしとルフィのイチャイチャに慣れたから、

鼻血を吹き出すことが少なくなったからなんだか懐かしいな。


「わー!!わー!!分かった、分かったから!!?」


ナミが赤面している。

こっちも初々しくて新鮮な反応だ。

・・・なんだか楽しくなって来たかも!


「・・・貴女、さっきルフィは”8歳年上の29歳”

と言っていたけど、赤髪海賊団の船から降りたのは何歳の時かしら?」


ロビンの質問。

あっ、これは”分かって”言っている奴だ♪


「あたしが9歳の時だよロビン♪」


「あら、大胆。

その時ルフィは何歳だったの?」


「17歳♪」


「あらあらあら、まあ大胆。

9歳の女の子が17歳のルフィに押しかけ女房したのね♪」


「へへ、年齢なんて関係ないよ。

だって、恋はいつでもハリケーン!だからね♪」


この話をすると色んな人から色んな反応を貰う。

大抵はこんな感じに好意的な反応を貰う。


だけど、



「「「はああああぁあああ!!?」」」」





けど、この世界の仲間たちにはどうやら刺激が強すぎたようだ♪



Report Page