ここだけウタが七武海の世界線12

ここだけウタが七武海の世界線12


「うっ、ううぅっ、、、。」

そのときオーズが起き上がる。

(勝機だ、、、!!!)

白ひげが命令する。

「そこに居ろ!お前の力が必要だ!!!」


ウタが驚く。

(起きた!?そんな、、、?さっき吹っ飛ばされた時に解除してしまった?)


海兵が報告する。

「海賊達に怪しい動きが!!!」


水中から船が現れる。

司令官が指示する。

「撃てー!!撃ち落とせ!!!」


その指示に慌ててセンゴクが言う。

「違う!船じゃない!オーズを撃てェ!!!」

「え!?」


だが、海賊は止まらない。


「ウオオオオオオオオ〜〜〜〜!!!!」



オーズが船を押し出す。

その勢いで内部へ入っていく。

「エースを救え〜〜っ!!!」


オーズに砲弾が降りそそぐ

「ア···、アァ···」

オーズが崩れ落ちる。

「エ゛ースく゛んをかなら···ず···、、、」

白ひげが言う。

「····勿論だ。」


だが、無常にもセンゴクが宣告する。

「エースの処刑を開始する。」

エースの首に刀が振り降ろされる。


その時ルフィが叫ぶ。


処刑台に立っていた海兵が気絶する。

周囲に動揺が走る。


青雉が"それ"に驚く。

「おいおいまじかよ、、、。」

海兵が言う

「あれは、、、!!!」

ガープがとても嬉しそうにする。

「やはり持って生まれてきたか!!!」



急に気絶した周りの人にウタが驚く。

「えぇっ!?ちょっとみんな!!!急に倒れてどうしたの!?」

アインが呆れながら聞く。

「っ!?···ウタあんたねぇ、、、本当に何も感じなかったの?」

「感じるって何を、、、?」

アインはため息をつく。

(まあ、実子ではなくても、四皇赤髪の娘だもんね、、、。)

「いや、何でもな、、、」

「ルフィが、お兄さんを助けにいってるよ!」

ウタがルフィを指を指す。


そこにガープが飛び降りてくる。

「ここを通す訳には行かぬ!!!」

ルフィが苦しそうな顔をする。

「退いてくれじいちゃん!!!」


ウタがアインに説明する。

「あの人、ルフィのおじいちゃんなんだよね。昔、ずっとルフィが怖いって言っていたんだよね。」

「へ〜。」

その時ルフィがガープを殴り倒す。

「うわああああああああ!!!」


「「お〜。」」

二人が歓声をあげる。

「まさか海軍の英雄を倒すなんてね。ゼファー先生も認めてる人なのに。」

そんなこんな言っているうちにルフィが処刑台に辿り着く。

「私が逃がすと思うなァ!!!」

ルフィに向けて銃弾が降りそそぐ。

「ルフィ!!!」

ルフィの危機にウタが叫ぶ。


処刑台が煙に包まれる。

「ルフィ!お前は昔からそうさ!!!」

「俺の言う事を聞かず、無茶ばっかりしやがって!!!」


その光景にウタは安堵した。

「良かった、、、。」


そのまま二人は海兵を蹂躙する。

「立派になったなルフィ!!!」

「いつかエースをも超えてみせる!!!」


そこに船が突っ込む。

「オヤジ!!!みんな逃げてくれ!この戦場は俺達が受け持った!」


「おいスクアード!!!やめろ」

「死ぬ気か!?お前は!!!」

白ひげ海賊団が口々に止める。


「たとえ償いにならなくても、こうでもしなきゃ俺の気が済まねぇ!!!」

「みんな逃げてくれ!うおおおおお!!!」


その時、船の動きが止まる。

「本当にバカ息子だな、、、オメェは。」

「···今から伝えるのは、最後の船長命令だ。」

白ひげが息を吸う。

「お前ら全員で生きて新世界へ帰還しろぉぉぉ!!!」


「そんな、、、嫌だぁぁぁぁ!!!」

「一緒に帰ろう!オヤジィィ!!!」


「ちゃんと命令を聞け!アホンダラァ!」

白ひげが怒鳴る。


ウタ達が戦っていた海賊団が撤退する

「オヤジ〜〜!!!クソォォォ!!!」


「慕われているんだね、、、。」

「···そうですね。」

「戦争相手でも、良い人って伝わっちゃうな、、、。」





その時赤犬がエースを挑発する。

「エースを解放して即退散とは とんだ腰抜けの集まりじゃのう白ひげ海賊団」

エースが足を止める。

「···船長が船長、それも仕方ねェか!白ひげは所詮、先の時代の"敗北者"じゃけェ…!!!」

エースが後ろを振り向く。

「ハァ、ハァ、敗北者、、、?取り消せよ!!! ハァ、今の言葉、、、!!!」


(あんなにボロボロじゃ、"あの人"には勝てない!!!)

遠くから見た赤犬の強さを知っているウタが思う。

「まずは麦わら、お前からじゃ!!!」

「っ!?」

赤犬の攻撃にルフィは反応出来ない。


「ルフィ!!!」

ウタが思わず目を瞑る。


ウタが目を開けると、、、

ウタが絶句する。

「まさか、そんな、、、、。」


「すまねぇルフィ、、、オヤジ、、、みんな、、、。こんな馬鹿な俺を、、、」


ルフィに追撃しようとする赤犬を白ひげと白ひげ海賊団幹部が止める。


そこに、、、

「ゼハハ!!!元気にしてるか?オヤジ。」

「アイツ、、、!!!」

黒ひげが現れる。

「まぁ、もう死ぬんだがな!!!お前ら、やっちまえ!!!」

白ひげに銃弾を浴びせる。

「ゼハハ!!!蜂の巣にしろぉぉ!!!」

白ひげ海賊団が悲鳴をあげる。

「オヤジィィ!!!」


ウタはその卑劣さに激怒する。

「アイツ、、、!!!」


「ん?弾切れか、、、?」

白ひげが動く。

「ティーチ、、、。」

「まだ生きてるのか!?この化け物は!?」

黒ひげが驚く。

「ロジャーが望んでいるのは少なくともお前じゃねぇ、、、。」

「ワンピースは実在する!!!」

白ひげはそう言い放つ。


黒ひげは気づく。

「こいつ、、、死んでいる、、、。」

そして周囲を隠す。


再び現れると、、、

「見せてやる!俺の力を!!!」

その腕の振りかぶり方をウタはついさっきまで見ていた。

「もしかしてあれは!?」

そして地震が起きる。

「たった今から俺の時代だ!!!」


ウタは人の声が消えるのを感じる。

(さっきまで終わりかけてたのに!!!)


再び争いが起ころうとすると、

「そこまでだぁ!もうやめましょうよ!!! これ以上戦うの!!やめましょうよ!!!!命がも゛ったいな゛いっ!!!!」

赤犬が首を傾げる。

「誰じゃ?貴様、、、。数秒無駄にした。正しくない海兵は海軍にはいらん!」

赤犬が腕を振りかぶる。

(悔いはない、、、!!!!!)


「………よくやった…若い海兵」

その声を聞いたウタは目を見開く。


「お前が命を懸けて生み出した”勇気ある数秒”は…良くか悪くか たった今 世界の運命を大きく変えた!!」


(シャンクス、、、。)


「この戦争を 終わらせに来た!!!」


(なんで?なんで?なんで?私は置いていくのに?ルフィは助けに来るの?なんで?なんで?なんで?どうして?)

ウタは混乱して吐いてしまう。

「うっ、うぷっ、おえぇぇぇぇ!!!」

「ウタ大丈夫!?」

アインがウタの背中をさする。


シャンクスが言う。

「この場は俺の顔を立てて貰おう。二人の死を馬鹿にはさせない!!!」

海兵が反対する。

「二人の首を晒すことによって海軍の勝鬨は上がる!!!」

センゴクは了承する。

「構わん、、、。お前なら良い。」


センゴクが宣言する。

「戦争は終わりだァ!!!」


ウタが吐いている間にすべてが終わっていく。

ルフィやシャンクス、海軍がそれぞれが思い思いの方向へ散っていく。


全て吐き終わってウタは顔を上げる。

ウタがアインに聞く。

「シャンクス達は、、、?」

「港にもう、、、。」

場所を聞いた瞬間ウタが走り出す。


「ウタ!?」

アインが驚きついていく。


ウタは港に向かって走る。

(待って!行かないで!!!)


無情にもレッドフォースが出航する。


海に飛び込もうとするウタをアインが捕まえる。

「ウタ!!!」


ウタが掴まれた腕をほどこうとする。

「離して!!!」

アインは拒否する。

「駄目だよ!?死んじゃう!!!」



ウタはレッドフォース号に向かって、シャンクス達に向かって叫ぶ。


「私をエレジアに捨てて!」


(違う!こんな事を言いたいんじゃない!)


「私を一人置いて行って!!!」


(違う!これでもない。)


レッドフォース号が離れていく。

ウタは焦った。


(みんなが行っちゃう、、、!)


そして願う為に言う。


「私は、私はただ、、、!!!ずっとみんなと、赤髪海賊団のみんなと居たかった!」

やっと本音が言えた。


「シャンクスともっと笑いたかった!」


「みんなともっと歌いたかった!」


「一緒にもっと冒険がしたかった!」



「お願い、、、」


そしてウタは泣きながら願う








「も゛う私を置い゛て゛行゛か゛ない゛でよぉ!

シ゛ャ゛ン゛ク゛スゥ゛ゥ゛ゥ゛ゥ ゥ!!!」
















〜レッドフォース号船上〜


ロックスターが聞く。

「良かったんですか?お頭?」

その瞬間ベックマンがロックスターを殴り飛ばす。

普段怒らないベックマンが激昂するのを見て、ロックスターは困惑した。


「貴様ァ!!船長が1番辛いに決まってるだろうが!!」


激昂するベックマンをシャンクスが止めた。

「良いんだ、、、。ベック。」

「お頭、、、。」

そしてぽつりぽつりと言う。


「ウタのライブ映像を見た。

みんな笑っていた。

何より、ウタが笑っていたんだ。

こんなに嬉しい事があるか?」


ウタを知っている皆が口々に言う。


「あぁ、そうだな。」


「ウタが笑っているのが何より大切だからな。」


「ウタが笑う為なら世界に恨まれたって良いもんな。」


その様子を見てシャンクスは想う。


(どんなに離れていても、たとえすれ違ったりしても、俺はお前を愛してる。お前は、俺の、俺達の、、、)








〜海軍本部〜

ウタの伸ばした手がだらりと落ちる。

「なんで?どうして?」

アインが心配する。

「ウタ、、、。」


「ちゃんと私を見てよ、、、話を聞いてよ、、、。私、頑張ったんだよ、、、。」

歌姫の一粒の涙が海へ落ちる。




〜 to be continue 〜

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