くまのきぐるみ
「やっ、はなせっ、この……っ んんんっっ……くっ……… ひぃんっ!?」
なさけない悲鳴が千早のの口からこぼれた。
触手に飲み込まれて、キグルミの中に引っ張り込まれていく。
必死に両手でつっぱって、足でキグルミを蹴って、それでも触手は振り解けない。
「やっ、やめ……っ なにして、いやっっ」
そして触手は逃げようともがく千早の服の中に入り込んで、肌に絡みついていく。
触手はブラシのように無数の突起が生えていて、肌を擦ると刺激が伝わる。
「ひゃっ、このっ……んっ、や、くぅっ……なんでっ、こんなこと……っ!」
バケモノが自分を食べようとしている、千早の認識はそのはずだった。
だが、上着を捲られ、露出した乳房を擦り上げる乳首の動きは敏感な先端を狙い。
スカートの中に潜り込んだ触手はタイツの下の太腿を執拗に責め立てる。
(こんなの、オバケでもなんでもないじゃないか……!)
嫌悪感に身を震わせながら、絡みつく触手を腕で払いのけ、なおも踏ん張る。
(こんな危険なものがうろついてるなら、みなだって危ない!助けないと!)
みなを守るべき三年生の意地が千早を動かしていた。
だが、まるでそれを嘲笑うように、クマのおおきなきぐるみの腕が千早に触れる。
頭と肩に添えられた腕が、ぐっと千早の身体を自らの中に押し込む。
「ああああ……っっ」
ずずずっ、ずぶぶぶっ、粘液まみれの肉が擦れる音を立てて、千早の身体が沈んだ。
「ああっ、あっや、、やぁっ、はなせぇっ、はなしてっ、はなっ んはぁぁっ❤」
クマのキグルミの中にびっしりと生えた無数の突起が一斉に動きだした。
取り込んだ千早の胸から下が、突起に刺激され、粘液は肌に擦りつけられていく。
頭が真っ白になるような快感の刺激が千早の身体を埋め尽くしている。
「あっあっ、やだっ、もう、むりぃっ、ぬけっ、ぬいてっぬいてぇぇぇ~っっ❤」
呑み込まれていない手でクマのきぐるみの肌を引っ掻き、子供のように身をよじる。
そんな千早を、子供をあやすように頭を撫でて、クマはさらに奥に押し込んだ。
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっ!?!!?」
自分の口から出たとは思えない無様な悲鳴をあげて、千早はクマの中で絶頂した。
◆ ◆ ◆
それから千早はさんざん嬲られたあと、クマのキグルミから解放された。
粘液まみれの身体は絶頂の余韻でろくに動かず、力なく床に横たわるだけ。
ぷきゅ、ぷきゅ、ぷきゅ。
立ち去っていくクマのキグルミのファンシーな足音を聞きながら。
「助けなきゃ……みんな、はやく………」
無様に脱力した身体に必死に力を込めて、千早は立ち上がろうとしていた。