きっかけ
ワノ国にてカイドウ、ビッグマムを打倒し、新たな四皇の一角となったモンキー・D・ルフィが、現在も自らを振り回す"性欲"というものに目覚めたのは、7歳のときだった。
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当時、フーシャ村を1年間ほど拠点として活動していた赤髪海賊団──その頭である"赤髪"のシャンクス──の娘であるウタは、歳も近く、初めての異性の友人だった。
歳上とはいえ9歳のウタとしても初めての友人である、ルフィとの距離が近く、"勝負"の中での取っ組み合い等、密着することは良くあった。
当初は気に留めなかったルフィだが、シャンクス達と交流するにつれ、自分を撫でる手の硬さや、酒や煙草、鉄の匂いが染み付いた海の男達と、手は柔らかく、何か良い匂いのするウタの近くは居心地が良く、シャンクス達も好きだが、ウタのそばに居ることの方が多くなっていた。
そんなある日、
「くっそ〜!!卑怯だぞ!!ウタ!!」
「出た!負け惜しみ〜」
「いつも言ってるでしょ!私は海賊!勝つためなら使えるものはなんでも使うの!」
「なら海賊らしく次は喧嘩で勝負だ!!」
「望むところよ!負けて泣いても知らないんだからね!」
ここまでは2人の中ではありふれた会話だった、ルフィとウタが腕をグルグルと振り回しながらお互いに走り出す。
「うお〜〜〜っ!!あっ!!」
「ウタ!危むギュッ!!」ムニュッ
ウタが躓きそのままの勢いでルフィ目掛けて飛び込む、ルフィは突然の事に驚いた様子ではあったが、ウタを受け止めようと腕を広げて駆け寄る。
「はぁ……ビックリした……ありがとってルフィ!?何触ってんの!?」
「〜〜〜〜〜ッ!!」モゴモゴ
「ちょっと……!!んっ……モゾモゾしないのっ!!」
ウタが倒れる直前、地面とのクッションとなるのに間に合ったルフィは、顔にウタの胸に押し付けられ、抱き止めようとした腕はウタの背後に周り、更にその手はウタの小さな尻を鷲掴みにしていたのである。
ラキラキの実 モデル:ラッキースケベとでも言えそうな状況だが、ルフィはそんなふざけた悪魔の実の能力者ではない。
女の子特有の甘いような匂いと、まだ膨らんではいないとはいえども、柔らかい胸を顔全体で感じる。
更にその手では、現時点ではウタの身体の中で最も柔らかい部位とも言える尻を触っている。
更に更に、自分が頭を動かしてなんとか息をしようとしていると、ウタの悩ましげな声が聞こえる。
そんな状況下で、幼い少年の中で"雄"が目覚めた。
子供ながらのサイズの男性器へと、急激に血が流れ屹立する、"それ"の役目はまだ知らないが、熱を発散する方法は本能が知っていた。
ウタの脚を自らの脚で挟み、その身体に腰を、性器を擦り付けるように振る。手は自分の意思で力を込め柔肉を揉み、顔を埋めるように胸に押し当て、思い切り息を吸い、ウタの名前を小さく呼ぶ。
それだけで全てが満たされるような気がしていた。
ウタは、ルフィが急に脚で挟んできたために、喧嘩の続きをする気かと思ったが、その様子いつもと違い、おかしいことに気付いた。
ウタは海賊の娘である、幾ら船長含め船員が教育に悪いと遠ざけるように気を付けようとも、"そういった知識"が手に入る機会はゼロでは無かった。
「ウタ……ウタ……」スリスリ
(ウソ……もしかしてこれって……ルフィの……!!)
「このっ……(バチン)ヘンタイ!スケベ!エッチ!シャンクスとかベックマンとかみんなに言い付けてやろ!」ダダダダ
抱き締められていた腕をなんとか引き抜き、猿のように腰を振る馬鹿の顔を引き剥がし、ビンタを一発くれてやることで、ルフィは正気に戻ったのかすぐに離れたため立ち上がる。
ルフィも立ち上がっている隙に、ウタはマキノの酒場に向けて全力疾走していた。
「ちょ、ちょっと待てよウタ!!おれは助けてやったじゃねえかよ!!」
「それに、シャンクス達にこんなことしたって聞かれたら、おれ何されるかわかんねえからやめてくれよ!!」ダダダダ
転んだ時に打った背中も、ウタから受けたビンタも痛みはすぐに消え去っていた。発散出来なかった為に、小さな身体でグツグツと煮える"欲"がそれ以外の感覚を忘れさせていた。
結局、前を走るウタの尻から遂に目を離すことが出来なかった。
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現在
「あ〜……変な夢見ちまったな……」
「ん………?」ムニムニ
起きると同時に、自分の過去を嫌悪する様に独り言を呟いた19歳の青年は、自らの腕が柔らかく弾力のあるモノに挟まれていることに気付く。
「あ、ルフィ起きた?ねぇナミちゃん見てこれ、スゴいよねぇ♡」
「ホントにね〜、で、こんなにするなんてどんな夢見てた訳?教えてくれない?ドスケベ船長♡」
右側にはまさに今夢を見ていた赤白頭の"歌姫"、左側には我が麦わらの一味の生命線である、オレンジの髪が眩しい"航海士"。
そしてその2人の胸の谷間には、青年の腕がガッツリと挟まれており、感触はコレのせいだと一目で分かる。
そしてそんな2人の視線の先には、自らの汚点とも言える"欲の化身"がズボンを突き破らんばかりに主張している。
そこまで確認して、海賊王を目指す青年は、助けを求める前に意識を手放した。