おヒゲって言う子いるかな?
隣を歩くペパーをふと見上げたとき、彼のフェイスラインに黒いなにかがあるのに気づいた。
「ペパー、ゴミついてるよ。とっていい?」
「ん?」
「あれ?とれない、、えい!」
ーピッ
屈んでくれたペパーのフェイスラインをすりすりしたがなぜかとれない。いっそのこと摘まんでとってやろうとひっぱった。
「い"でぇ」
「ご、ごめん!くっついてたみたいで、、」
「いや、コレは。あー、剃り残しだ。部屋戻んねぇと。」
「、、、?剃り残し?何の?」
「何って、ヒゲ。」
「?!ペパーって生えてるの?!嘘だ、そんな、ペパーがそんなぁ!!」
確かにペパーは年上だけど、もっとずっと上の、それこそ校長先生のような男性が生えてるものだと思ってた。
なんだかひどくショックだ。裏切られた気分。
「、、、。
なぁ、アオイはヒゲ嫌いか?。」
ペパーが落ち込んでしまった。そんな顔をさせたい訳じゃない。彼はこれから男性になるのだから、しっかり答えなければ。彼の担任のセイジ先生も、家庭科のサワロ先生も。そう言えばアカデミーの生徒にも 生えてる人はいる。だったら別にペパーあったっておかしくない。そもそもフトゥー博士がそうなのだからペパーだって遺伝的なもので、
「アオイ?おーい、」
「うん。」
「うん?」
「ペパーだったらどんなおヒゲでも似合うよ!きっと格好いい!」
「そ、そうか!」
「でも、チョビヒゲはやめてほしいな。コメディっぽいし。」
「アオイが言うならやらないちゃんだぜ」
ペパーが明るくなって良かった!
~おまけ~
「ペパーが言ったのはヒゲその物のことじゃない?」
「それは野暮。」
実はずっと一緒にいたパルデア組。