あるはる

あるはる


「っ……まずい、わね」


彼女がゲヘナの支配者に君臨する、いや、風紀委員たちを自分のモノにする少し前。


深夜、彼女は焦っていた。

勃起が収まらない。


実のところ、ここ四日間、アルは抜くこともできずに仕事にいそしんでいた。


……。ムツキは倒れた。

というか、腰をやった。


だから、復帰して以降もムツキには休暇として休んでもらっていた。


のだが、……


「勃起しっぱなし、は、流石に不味いわよね」


とはいえ、オナニーをするのはムツキに禁止されてしまっていた。

曰く、勿体ないから。

とはいえ、このままだとまずいのだ。


なにせ、アルのふたなりのにおいは、凄まじい。

くさい、とかではない。ただ、……周りが発情するのだ。


それも、あのカヨコも耐えられないレベル。

実際、ムツキとし始めてからえっちも自慰も我慢していた時期があったのだが、その時の便利屋のオフィス内は三人が我慢できずに弄り始めて……。


「アル様」


ハルカが話しかけてきたのはそんなことを考えていた時、であった。


「……どうしたの?ハルカ」


「そ、その、今、アル様は、む、ムラムラ、して、いますよね?」


「そ、それは、そうだけど」


ハルカの言葉に、やっぱり匂いで分かってしまうのか。

そんなことを思ってしまうアル。


「……そ、その。今は、ムツキ室長は、……できない、ん、ですよね……?」


「……えぇ、そうよ。でも、安心して頂戴、すぐになんとか「でしたら……!」へ?」


「でしたら、その、処理。わ、私に、任せてくれませんか?」


「は、ハルカが、抜いてくれる、ってこと?」


「はい!アル様が、私でよろしければ!」


一瞬、それなら、あり。

と、思ってしまった。


彼女自身、既に抜くのを我慢して数日。

正直に言えば、このままでいれば、そう遠くない未来に不幸になる生徒を出していただろう。


だが、同時に、彼女の良心はその思考に待ったをかける。


相手は、ハルカなのだぞ。と。


彼女が従順なのをいいことに、社員の純粋な好意を汚い性欲のはけ口にするのか、と。


「……ハルカ、その……」


「わ、……私は!……アル、さまが、いいです」


だが、そんな考えは、ハルカの瞳が塗りつぶす。

真剣な目。


「……お願いしてもいい?」


なら、それに応えるのが、私の役目だ。


「うわぁ……すっごく、大きいですね」


座り込んで、私の下着を脱がしたハルカは、感嘆の声を上げる。


一緒に暮らしているけれど、お風呂は大体ムツキとはいるし、そもそも、見せるものでもないからか。

ハルカにとっては新鮮なのだろう。


少しばかり、気恥ずかしい。


「それじゃあ、い、いきますっ……」


真剣な面持ちで、私の肉棒へとハルカの手が触れる。


ひんやりとした手は、優しさの証。ともいうけれど、それに見合う、優しい動きで、私のそれを扱き始める。

それは、ひどくもどかしい動きで、普段であれば、もっと、と、言っていたと思う。


だって、彼女の手つきはひどく、慎重なものであったから。


「あっ♡は、っ♡」


けれど、そんなことをいう余裕など、今の私にあるはずもない。

オナ禁し始めて四日。

皆の香りに押し倒して犯しつくしたい気持ちを抑えていたところに来る。

ハルカという無知な獲物……。


しこ、しことふたなりを扱く手が上下にストロークするたびに、快楽が走って、先端からはどろどろと先走りが漏れ始めている。

ハルカの白い手を、私の白濁がより濃い白で覆いつくしていく。


「っ、はるか、もうっ」


私は、出してしまいそうだから、離れて。と、そういうつもりだった。


「は、はい」


けれど、ハルカにとって、それは違ったらしい。

彼女は、小さな口を大きく開けて、私のそれの先端を口へと含んだ。


一瞬、私の体は固まる。

離れて、などいう暇も、快楽に緩んだ体が、彼女のことを突き飛ばす時間もなかった。


私の内側から、ハルカの口へと強く、精が放たれる。

一秒、二秒、三秒。


「んぐっ、~~~~~♡♡♡」


我慢していた分、その量は多く、五秒を越えてもなお、ふたなりの底から精がこみあげてくるのを自覚する。

溜まっていたものを出し切るまで、止まる気はないというつもりだろうか、既にハルカの口元から漏れ始めているのにも関わらず、私の射精は終わらない。


「っーーーーーはぁ♡ハルカ、だいじょうぶ?」


溜まっていたものを吐き出し切った、そう感じて声を掛けようとハルカの方を見れば、口の中を一杯にしたハルカ。

どれだけ精子を生産していたのかと、自分でもドン引きしてしまう。


「ーーーーーー」


勿論、そんな状態で声が出るわけがない。

ハルカは、ゆっくりと、口の中の物を、音を立てて飲み込んでいく。


こくん、こくん、と。小さく喉が揺れていくごとに、膨らんでいたかわいらしい頬っぺたの中身が喉の奥へと落ちていく。

そして、十度ほど、喉が鳴ったくらいで、ようやく、飲みこみ切った。


「……アル様の、えっちな……おしる、ごちそうさまでした♡」


そんなことを言いながらぁーっと、遠慮がちに小さく開いた口を見せつけてくるハルカ。


「……だめ、もう我慢できない」


そんなところを見せられて、昂った私が、耐えきれるはずもない

アル様?と、不思議そうにするハルカに説明もせずに、押し倒す


「ちょっと、激しくなるから、我慢して」


「……はい」


うれしそうに言う、ハルカの唇に私はそっと口づけをして。

ハルカのすべてを、味わうように奪いつくした

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