あるあこご奉仕調教(アルちゃんS目・アコちゃん視点)
「ほら……ちゃんと、使ってあげるから、そこに座って?」
彼女は、そういって私に視線で床を指す。
「こんなことして、いいとっ……!」
それに反抗しようと、彼女を見降ろして
「貴女の飼い主からの許可付きよ……もう一度言うわ。……座りなさい」
その瞳に、私の最後の反抗の意志はあっさりとすり潰された。
闇に浮かぶ月を思わせるような、金色の瞳。
ヒナ委員長の存在のせいでかすんではいるが、彼女もまたゲヘナにおいてトップクラスの戦闘力をもつ一人の王。
電気も付いていない夜の部屋の中でも煌々と輝きが見えるその瞳に見下ろされるよう私は膝をついた。
「くすっ、いい子ね?ほめてあげるわ」
そして、指示に従えた私に、彼女は柔らかな手つきで頭をなでる。
ゆっくり、ゆっくりと、指示に従えた。
それが、素晴らしいことであることを、私に理解させる。
そんな手つきで。
「さて、あんまり、待てをさせても仕方がないし、始めましょうか」
そういった彼女は、何のためらいもなく、下着を脱ぎ始める。
そこに、同性であるとはいえ、……ふたなりである彼女を同性というのが正しいのかは別として。
彼女は、羞恥もなく、下着をおろし、床へと放る。
恥ずかしくないのか、など、彼女の目線は言わせてくれない。
恥ずべき相手がいない。自分の前にいるのは、ただのメス犬でしかないとでも言わんばかりの目線が私の言葉を制していた。
……そして、現れたのは、かつて監視カメラから見た凶器。
太さも、長さも、実物を見たことのない私ですら、圧倒されるほどに立派な肉の棒。
「……」
それをみて、私は、小さく唾をのんだのを理解した。
自分を見下し、普段は敵対し追い詰めているはずの相手のそれをみて、私は、興奮していたのだ。
「まずは、そうね気持ちよく、……っていっても、分からないわよね。舐めてみてくれる?」
こんなものを、などと、言おうとしたはずだ。
あぁ、こんなこと、私のプライドが許すはずもない。
けれど、声も出ず、あまつさえ、私の体は彼女の言葉にこびるように、手をついて四つん這いで、彼女のふたなりを見上げながら舌先で熱くなった彼女の肉の棒をなめていた。
強い匂いが、私の理性を崩していく。
風紀委員執行官天雨アコという殻を壊して、ただの雌、性を満たす相手にこびる卑しい女であるアコという存在を引きずり出して屈辱的な行動を当たり前のようにとらせてしまう。
舌先にふれる彼女の肉棒は、私の舌が這うたびに強く脈をうち、ぼたり、ぼたりと獲物を前にした獣のように先端からの液を滴らせる。
「んっ……、ふふ、どこかでやったのかしら?慣れてるわね……いい子よ」
そんなことない、という言葉は、彼女に褒められたというたったそれだけで壊される。
もう、私は、私という人間を取り繕うことさえ許されない。
「それじゃあ……そのまま、胸で奉仕しなさい?」
「はいっ♡……っ」
わずかに残った、私という人間性は自分がどれだけ甘い声を出したか自覚した。
実力で分からされ、勝者の証として勝ち取られたうえに、見透かされて、今、その相手に奉仕をしている。
惨めな私は、敗北者として、勝利者である彼女に征服される。
気が付いたとき、私は、身にまとっていた服も、下着も床へと放っていた。
そして、近づいた私は、膝をついて、彼女の大きな一物への奉仕を始める。
唾液と、彼女の先走りで胸を使うのには困らない。
私の胸で肉棒をこするたびにあふれる透明な液は、そのまま私の胸を濡らし、彼女の臭いを体へと染みつかせていく。
谷間の中に挟み込んだそれは、どんどん熱くなって、胸の中が火傷するんじゃないかとおもってしまうくらいに、私の体を焦がしていく。
「っ……出るわ。ちゃんと、口で受け止めて」
「はいっ♡」
そして、その言葉に、今度こそ、私の心の使えは打ち砕かれた。
甘く、蕩けた声が自分の耳に届いたとき、私は、今、この場で、自分の主人が誰であるかを分からされた。
なら、その命令に従うのは従僕(ペット)の務め。
私が、熱く滾った先端を口に含んだ途端にご主人(アル)様の精が、私の口いっぱいに吐き出される。
どくどくと、あふれて、あつくて、吐き出しそうになるのを、必死で口の中に留める。
「……はぁっ……」
そして、ご主人様のふたなりが、私の口から引き抜かれる。
「ぁ、るさまっ♡」
私は、口をひらいて、しっかり受け止めたのを、ご主人様に見せつける。
「ふふ……初めてにしては、上出来ね。えらいわよ、アコ」
ガツンっと、頭の中にその言葉が響いた。
名前を呼ばれた。役職でもなく、風紀委員でもなく、ただ、名前を。
その嬉しさに、ごくんっと、そのまま、ご主人様からいただいた精を飲み干して。
「ごしゅじんさま、……つぎは、なにをしたらよろしいですか」
私は、こびるように、彼女の顔を見つめていた。