あなた色に染め上げて

あなた色に染め上げて


どろりと粘性を持ったイカ墨がカヨコの肌に落とされる。ぐちゃりぐちゃりと先生の手がカヨコの肌に付いた黒いイカ墨を広げ、その白い肌を黒く塗りつぶしていく。


「うわぁ…なんかドロっとしてるね」

「ごめんね、やっぱり嫌だったかな?」

「別に、大丈夫。それに、私で役に立てるならなんでも言ってって言ったし…」

「そっか。ありがとう、カヨコ」


そんな言葉を皮切りに、タガが外れたように先生はカヨコの肌にイカ墨を塗りこんでいく。

粘土を捏ねるようにお腹や太ももにも塗り込む

先生は手から感じるカヨコの肌の柔らかさと細さに驚きながらも臍や足の指の間まで丁寧に体の隅々に塗り込んだ。


「ふふっ…なんだか罰ゲームみたい」


乱雑に、ぐちゃぐちゃに、イカ墨が塗りたくられたカヨコから純白の肌は消え、醜い黒に彩られた。

先生は自らがカヨコをそのような姿にしたことに狂おしいほどの怒りと興奮と覚えた。

あの美しい姿を、狂おしいほどに妖艶なる白を、己が穢し、貶めたのだと…


「はぁ…なんでそんな辛そうな顔してるの、先生。まあ、先生がどうしたいかなんて分かってるから。ふふっ…好きにしていいよ、先生♡」


その言葉で最後に残っていた理性は消え失せ、男は獣へと成り下がった。


念入りに入念に執念深く、足の裏に塗られたイカ墨を舌で舐め取る。指と指の間までほじくるように舐めとった。真っ黒になった肌を這うように舌が通った跡には美しい白さが蘇っている。舐め通った先に蘇る白はより強く先生の感情を昂らせ、舌の動きを活発にさせた。


「あ…んっ……ちょっとくすぐったいね…」


舌から感じる生暖かさとくすぐったさ。それとほんの少しのいたずら心。カヨコは一心不乱に足を舐める先生の口に押し込むように足を動かした。


「んグっ?!」

「先生って脚を舐めるのが好きなんでしょ…風紀委員の足を舐めてたって聞いたよ」


先生が興奮したように息を荒くしながら口に含んだ指先を念入りにしゃぶり始めた


眼前の先生は便利屋を手伝ってくれたり、顔が怖いって怖がられてる私に対して事あるごとにかわいいなんて言ってくる少しへんな人。でも、頼りになる大人が、人としての尊厳も何もかも掻き捨てて欲望を満たすために一心不乱に私の脚を舐める姿にゾクゾクと背筋が震えるような快感が脳を支配する。


「はぁ…まさか先生がこんな変態だったなんてね…」

「幻滅されちゃったかな。でも、カヨコの脚が本当に綺麗だから…」

「…ッ!はぁ…何ふざけたこと言ってるの、先生…」

「本心で言ってるんだけどなぁ…」


そう言った先生の舌の生暖かい感覚が、ふくらはぎから太腿の辺りを這うように動く。女性らしい柔らかな肉付きと驚くような細さ、最高級のシルクのような舌触りの太ももを味わうように舌を這わせる。その跡にはイカ墨のどろりとした感覚が消えて、生暖かい舌と唾液の感触が残っている。


(もう太ももまで……このままだと…)


カヨコはドキドキとうるさい心臓の鼓動を抑えられず頬が熱くなり、 じんわりと汗が滲んだ。そして少しずつ、秘所に先生の顔が近づくほど、カヨコの心拍数が上がる。


「やっ…待って、せんせ…」


少し怯えたような声も欲望のままに貪る獣の耳は届かず、うっすらと生えた陰毛をかぎ分けて、とうとうこれまで誰も侵入してこなかった秘所に舌が入り込んだ。


くにゅりと陰唇の柔らかい感触が舌に伝わり、その内側のヒダをほじくるように動いた

「あ、…ん…ッ♡......んッ...♡やっ…♡」


矯声を上げるカヨコのことはお構いなしに、先生はクリトリスを舌で転がすように貪る


「ま、ッ...て....♡せ...んせ、い...ッ!やた゛...ッ♡!こんな...のッ......し、らない...ッッ♡♡」


ビリビリと脳が痺れるような感覚と初めて感じる快楽だった。


“あはは、ごめんねカヨコ。ちょっと無理させちゃったかな”


先ほどまでの余裕そうな態度とは打って変わって、快感を抑えきれない様子を心配した先生が声をかけてきた。


「はぁはぁ、フ-ッ……なんっ…とか、大丈夫…」


なんとか言葉を返すが、頬は上気し、体はイカ墨と先生の唾液と汗が混じり合ってぐちゃぐちゃになっている。そうして息を整えると、すぐにまた先生によって快楽の渦に叩き落とされた。


「あ゛ッ♡、ん……ッ゛♡ふーーッ゛♡ふーーッ゛♡」


驚いて思わず漏れてしまった声を無理やり押さえつけるように口に手を当てたが、荒々しい息がどうしても漏れ出る。


「ま゛、って゛…♡こ…れッ゛♡、ほん゛…とうにッ゛、ダメ、だからッ゛♡あ゛、ッ…た゛ま…おか゛しくな…ッ…る゛♡」


もはや嬌声を隠すことは叶わず、ただ快楽に身を委ねた。


「ぁっ♡ ぁ、 あ、ああ、あ゛…………ッ♡♡ あっ!♡♡ ぁ、ぉ あ〜〜〜〜…………っッ゛♡」


快感が限界に達し、絶頂を迎えようとしたその瞬間………先生はその舌を離した。


「……えっ…な、ん……で…先生」

“うん?今回はそういうことをするのが目的な訳じゃないからね”


少し残念に思いながらも、多少の安堵を感じていた。先生に出会ってからは、私にも女の子なりに初めてへの憧れというものが芽生えた。相手に文句はないのだけど…このまま初めてというのは流石に状況が特殊すぎる。

そして次は優しく、労わるように腹部を舐り始めた。先ほどまでの脳が痺れるような快楽とは違い、生暖かい舌の感触と吹き付けられる荒々しい鼻息少しくすぐったさを感じさせた。


「ん、…っ♡ふふっ、少しくすぐったいね」


いつもは先生として、真面目な大人をやっているのに、今は必死にペロペロとお腹を舐めている。


(ちょっとかわいい…かも?)


一度そう思うと可愛く思えて、先生の頭に手を伸ばした。猫…というよりは犬のようだ、そう思いながらも頭を撫でた。


「今の先生、なんだか犬みたいだね」


どこか不満げな表情で先生がこちらを見つめてくる。犬扱いしていることを不満に思って拗ねているのだろうか?


(まあ、先生も男の子だからね…犬扱いは嫌だったのかも)


男の子のプライドを傷つけちゃったのかも、そう思って謝罪をすると…


「ふふっ、ごめ…、あ゛ッ♡」


先生は突然乳首に吸い付いた。


「ち゛ょ、………ま……っ♡♡…な゛、……んて゛♡……い゛…ッ……きな゛……り…、ッ♡♡」


落ち着いてきたところにまたやってくる脳が痺れるような感覚。静止の言葉も獣ような男には届かず、ただ、貪られた。


“やめて欲しいの?こんなにビンビンになってるのに?”

「…ッ♡、…せん、…せ゛、……い゛ッ♡そ゛れッ……は……す゛、る……ッ♡♡♡」


全身を舐めまわされ、陰部にまで舌が入り込み快楽を与えられたことで反応した体は、その乳首をピンと張らせていた。


「ま゛、っ♡……カ、リ゛……カリ゛……しち゛ゃ、っダ、メ………ッ♡


先生は吸っている乳首とは逆の乳首をカリカリと指で掻くように刺激すると、今までにない快楽の波が少女を襲う。


「お゛ッ♡ ぁ、 あ、ああ、あ゛…………ッ♡♡ あっ!♡♡ ぁ、ぉ あ〜〜〜〜…………っッ♡♡」


あえなく絶頂を迎えてしまった。女としての快楽に身を捩らせ、嬌声を垂れ流している。


「ん…っ、はぁ…」

“無理させちゃったかな。今日はここまでにしておこうか”


絶頂を迎えたことで全身の力が抜け、息を整えている内に聞こえたのは、慣れない快楽を味わい続けて体力を消耗していることを見抜いた先生の提案だった。


「うん……そうしようかな。それにしても先生、ちょっと大人気なさすぎるんじゃない?ハジメテだってまだなのに…」


その提案自体はありがたく受け入れたが、文句は沢山ある。こっちの静止の言葉も聞かずに続けるし、初夜だってまだなのにこんな変態プレイをさせるなんて…


“その…ごめんね。カヨコがあんまりにも綺麗だったから…”

「…ッ、…はぁ…まぁ、結局は私も受け入れたわけだしね」


ちょっと褒められるだけで嬉しくて、頭がホワホワして思わず許してしまった。我ながら甘いというか…これが惚れた弱みというやつなのだろうか。


“ほんとにごめ…ムグッ?!”

「ん、…ぷはぁ…っ…なら、ハジメテの時はカッコいいところ、期待してるから…」

“大好きな女の子にそこまで言われたら、男の子としては頑張らないとね”


やっぱりこの人はズルい。さっきまであんなことをしていたのに、こんなキザなセリフを吐いてくるなんて


「…ッ?!、はぁ…全く先生は…ほら、シャワー浴びにいくよ、綺麗にしてあげるから」

“ちょ、大丈夫かい?顔が真っ赤だけど」

「………うるさい…」


本当に酷い大人だ。こんなにも私に新しい色を与えて、染め上げて…ああ、私の人生でこんな酷い大人と出会うのは、先生1人だけがいいな…

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