あでぃしょなるたいむ
【2話と3話の間にあった、フレンド登録の1コマ】
「…で?登録しなくてもいーよ、面倒だし」
そしたら宿題終了でいいし、と内心思いながら自身のDSを引っ込めて『断ってくんないかな~』と言うようにじっと様子を窺う凪誠士郎。
だが
「フレンド登録とか、してあったほうがコレ贈った側は喜ぶ…もんなのか?たとえばその、おまえのおばあさんとか」
「へ。それは、まあそーじゃない?あと写真とか」
予想外の変化球に思わず偽りなく答えた凪は、途中で相手のふやっと解けたような幼い表情に(しまった)と思った
「登録する」
(やっぱり…。うわめんどくさーい)
名目として言い出しただけのフレンド登録を実際にする羽目になってがっくりする凪誠士郎と
かあさんに見せたら喜ぶかな、と少しワクワクしつつもこの後ボイチャの有用性に気付く糸師凛
フレンド(フレンドとは言ってない)
ゲーム機使った写真の撮り方レクチャーもあっただろうけど、凪がこの状況で自分の姿を残させるわけないので写ってるのは凛自身+ピースした手だけ
以下裏設定
ゲームに始まりゲームに終わったRTA。
作中で名前出していいかわからなかったのでボカしたけど、メインで活躍してくれたゲーム機のはニンテンドーⅮS、凪は3ⅮSも。
ボイスチャット機能付きのソフトは『ゲームをしながら会話を楽しむ ボイスチャットⅮS』。発売時期ちょっと合わないし機能は多分めちゃくちゃ盛ってる。
ⅮSのタッチペンで文字を書いてメッセージを作れる・やり取りできる機能もあるので、兄弟でメッセージ送りあってくれれば凛(6歳)の平仮名の勉強にもなると見込んだご両親によって二つ買ってあった。
凛もオセロとかの通信対戦はやってたけどボイスチャット機能は意識したことなかった。対戦相手が隣にいる兄ちゃんだったから。
110番通報で録音された内容が、未編集で内部の音声そのままだった証拠として警察に本体ごと提出済。
ラストに出てきたのは『どうぶつの森』。
提出しちゃった旧式DSの代わりに糸師兄弟が3DS買ってもらってたら、おそらく『とびだせどうぶつの森』。
肉体的接触抜きでのコミュニケーション+箱庭療法なので、気持ちのリハビリにはちょうどいいと思うんだ…糸師家は一家でやってて欲しい。
凪のふわふわ綿あめ頭を兄ちゃんに直接見せるのはまだまだ先、当分はゲーム越しだけかな。
兄ちゃんはこっちだと少し多めに話してくれると良いな…。文章にすることで、少しでも溜め込んでたもの軽くてくれたらと思う。(凪が事情知らないのを知らない兄ちゃんのポロっと発言で、『被害』の内容を凪少年も察するし、何で自分が心配されたのかも理解しそう)
凛ちゃんと凪の三回目くらいのやり取りで、父さんも意識回復したって報告があると良い。ぜひ十月十日を熱望したい。
九月九日は重陽の節句。日本語の語呂合わせだと九(苦しい)が重なっちゃうし救急車の日だったりするけど、元々おめでたい日。
着せ綿の菊は英語でクリサンセマム、語尾がMum=お母さんなので国によっては母の日の花。(日本では普通お見舞い用にはNGなことから、凪の祖母の目を凛ちゃんに向けさせた。このRTAのトリガー)
母が目覚めたのがこの日で、十月十日にとうさん(十)が目覚めるという巡り合わせがあって、兄弟が少しでも自分たちの誕生日への気持ちを上向けてくれると良いと願ってやまない。