ギルドハウスと田舎暮らし

ギルドハウスと田舎暮らし

T HASEGAWA

普段ブログ記事なんかを書かない私ですが、十日町のギルドマスターことハルさんからお誘い受けましたのでせっかくですしアドベントカレンダーにていろいろ書いてみたいと思います。


ギルドハウスとの出会いから

私は2015年の春から山形県の高畠町というところで学生卒業後まっすぐ地域おこし協力隊として町おこしの仕事を始めたのですが来た当初は地域おこしといっても何したらいいんだろう?と思って地域のイベントに参加したり活動されている方にお話し伺いに行ったりしてました。そんなある日移住関係の雑誌を見ていたところ「ギルドハウス十日町」というコーナーを見つけました。子供の時からゲーム大好きな私はギルドと聞くと冒険者がまず集まる拠点を連想しました。恐らくはそういうコンセプトだろうと考えびびっと来てメールして遊びに行ってみました。最初に訪れたのは2015年の秋頃だったかと思います。

その日は結構住民の皆さんも外に出ていたようでハルさんやマチコさんからソーシャルな隠居暮らしを始めたきっかけや十日町での暮らしや関わりについていろいろと教えていただきました。漠然とイメージしていた事をすでに実践している場所があり、素直に感動しました。地域おこしって言ってもいろいろなアプローチがあると思うけど、地域がほんとに元気になるのは「ギルドハウスのような場」があることだよなぁと常々考えています。

※ギルドハウスがどんな場かは皆さんがお話してくれてるようなので割愛します(笑)。

最初にギルドに遊びに行ったときの写真


それからちょくちょく遊びに

そんなこんなでギルドハウスにも年に1、2回ふらっと遊びに行くようになりました。いつも行くときは特に目的なく遊びに行くのですが、その時々で様々なクエストが発生するので一緒に解決させてもらうのが楽しいなぁと思っています。やりたい事やストレスって人それぞれ、時と場合によって全然かわってくると思うんですが、多くの人が交流の場として利用することでやりたい事や日常のストレスを解消できる場としてうまく機能しているんだと思います。行く度にユニークな住民やゲストの方とお話できるのはとても楽しみです。


今の私の地域おこし活動というと

「熱中小学校プロジェクト」という廃校再生の取り組みに関わらせていただいています。昔のドラマ「熱中時代」のロケ地となった学校であることからこの名前が付きました。どんな事をやっているのかというと大人がもう一度学ぶ小学校というコンセプトで20~70代の大人向けに月に2回、授業を行っています。ここも老若男女問わず集まった人が交流し新しい事を生み出す場となっています。2015年高畠町でスタートしてから全国に8つの姉妹校も誕生しています。

他にも3Dプリンタを用いて東北最大級HOゲージジオラマ作っていたり、ブドウ植えてワインづくりを行っていたり、通販やってたり、運動会やお祭りなんかも企画させていただいてたりします。いろんな事やっているので詳しく知りたい方は下記HPよりご覧ください。第六期生募集中です。

https://www.necchu-shogakkou.com/

地域の子供向けに3Dプリンタの勉強会なんかもやってます。


田舎暮らしに思う事

私は一日中家の中でゲームして生活していても楽しい性分なので引きこもって最低限の飲食をして生活でもいいんじゃないかなぁと思ったりします。閉じられた環境であればある種全知全能の神様になれますから。でもそれだけじゃ生きていく最低限の社会性すら保てないんです。だから仕事をするし、自分ができる範囲で世の中のためになる事をやろうとするって思います。

では本当に必要な最低限の社会性とはどれくらいか?と考えたとき、田舎では誰が地域を守っているのかとかどれくらいのエネルギーを費やしているのかというそういうバランスがよくわかる気がします。自分が悠々自適に暮らせる環境づくりにどれくらい歴史や努力があるか理解すると自ずと生きる事の最低限への理解が変わると思います。目の前の人が頑張ってたら手伝おうかなとかそういう素朴な感覚が始まりです。都会にいると誰がどう今の環境を作っているかってのがお金に換算されてしまうのでわかりにくいですよね。ただ別に省エネが最高ってことじゃなくて余ったエネルギーは自分のやりたいことのために全力で費やせる方がいいよねって事です。

理想の生き方って自分が楽しく生きる過程で、どのように世の中に貢献できるか?というバランスもって生きる事だと思うんです。ただ私は生きるための条件なんてなくていいと思っていますから夢があるもいいし夢も希望もないもいい、ただ生きている以上はそのうち何かがやりたくなったり、何かかが好きだったりするはずです。あくまで自分が楽しく生きれる事がベースで物事をとらえるのが大事なんじゃないでしょうか。少し変わったとらえ方かもしれませんが、そういうところに立ちかえって実践できる場なのが田舎のいい所ですね。

伝統的なお米の乾燥方法を体験


田舎の楽しみ方

地域の魅力や遊びを観光パッケージにしようって考えたとき、時間内に大勢の人を案内しようとするとどうしても決まりきった受け入れ環境のあるルートになってしまうと思います。でも田舎遊びってそうじゃない気がするんですよね。

田舎には魅力的な場所や食べ物、催し毎がたくさんあってそれぞれの楽しみ方で楽しんでもらえばいいと思います。ただし田舎には都会のアミューズメント施設のように楽しみ方の案内板やマニュアルはありませんから「現地ガイド」が必要で、そういう人と会える場所があったらいいですよね。私なら田舎に行くってなったら「ぼくのなつやすみ」って親戚の家で夏休みを過ごすってゲームがあるんですが、そんな体験したいなぁって思います。田舎でできる楽しい体験がもっといろんなコンテンツとなっていたらいいですよね。3年近くいてもあんまりできてない気がします(笑)

田舎で遊ぶっていうと野山駈けずり回ったりってイメージですね。


ギルドハウス高畠をやりたい

最初に遊び行ったときから自分のところでも「ギルドハウス」やりたいなぁと思っていて、今年の春にはたまたま隣町でハルさんの講演があるという話を聞きつけて高畠町でもハルさんに講演してもらいました。今年の冬を終えると地域おこし協力隊としての任期も終わり家も引っ越さないといけないので地域の古民家をお借りして「ギルドハウス高畠(仮)」を作るべくひそかに活動中です。

スタートの際にはこのカレンダーを見てくれた人も是非遊びに来てもらえたら嬉しいです。是非このコラムを読んでくれた方ともどこかでお会いできる事を楽しみにしています。

ハルさんに高畠で講演してもらいました。



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